自己紹介
私こと兒玉は、ビデオゲームと昼寝と現実逃避をこよなく愛するシステムエンジニアです。 好きなAWSサービスは Amazon S3 です。 試験でストレージに絡む問題で答えに迷ったらとりあえずS3を選択しておけば大抵OKなところが好きです(試験脳)
きっかけ
後輩と冗談ぽく、10週間で10個とって11冠達成したらウケるんじゃ? と言ったところから始まった 無謀とも思えるこの企画。本人もまさか成し遂げられるとは思いませんでした。
これを成し遂げられたのは、自分の頑張りだけではなく、生暖かい目で見守ってくれた職場の皆さんや、「完遂すればスゲーッス、先輩のキャラ立ちまくりッス!」と応援してくれた後輩、1つ合格するたびに喜んでくれた家族のおかげでもあります。 そんな皆さんに少しでも恩返しできたらと思い、本記事を寄稿しました。
AWS資格取得方法を孫子に学ぶ
資格取得を 合格=勝利 不合格=敗北 と、当てはめてみると、資格取得はまさに戦いと言えるでしょう。
今回の私の例を戦いに例えると、最終的な戦略目標は …
「10週間の間に10のAWSの試験に合格し11冠を達成する」
といったところでしょうか。
その場の勢いだけで生きるただのゲームオタクなSEである私が偉そうなことを言っても説得力がありません。 こういうときは、偉い人の言葉を借りてくるとそれっぽく見えます。ということで、今回は古の戦いのスペシャリストよりお言葉をいただくとしましょう。すなわち…
孫子曰く「敵を知り、己を知れば、百戦してあやうからず」 と。
つまり、AWSの試験に合格するにあたっても、そもそも何を知れば敵を知ったことになり、何を知れば己を知ったことになるのか、についてから正しく把握する必要があるということでしょう … 無理やりですが。
敵を知る
AWS試験に合格するために試験範囲を把握する
AWSの試験に限りませんが、資格試験で合格までたどり着くには、その資格試験で何が要求されているのかを理解する必要があります。
その為に必要とされるのは、まずはその試験の 試験範囲を把握すること です。 何をアタリマエのことを、と、思われるかもしれませんが、先ほどの戦略目標より、達成までの時間というリソースが限られている以上、無限に学習できるということはありません。
11冠に必要な知識というのは膨大な量になるため、それを受験する順序も重要になってきます。例えば、(そんなことをする人はなかなかいないと思いますが)Associate の試験の前に Professional の試験を受けるとなると、全く知らないジャンルにいきなり手を付けることになる上に、知識の深さも必要となってしまい、求められる期間内に試験に合格する為の知識を詰め込もうとすると大変な労力となります。逆に、ある試験の範囲に別の試験の範囲の一部が含まれている、ということが事前にわかっていれば、どちらか得意な方から先に取得し、苦手な方はあとで受けるようにすることで、苦手な方を学習する際に学習範囲を少しでも狭くすることができるので有利です。
その分析に必要とされるのが、「試験要項」です。
AWSの試験要項を分析する
試験を提供する以上、試験要項は必ずあります。AWSの試験も例外ではありません。 なんとなく試験の名前から範囲がこんなもんだろう、なんていう程度では試験範囲を正確に把握したとは言えません。 確認すると情報の宝庫です。きちんとそれぞれの試験要項をきちんと見ておきましょう。
全部調べるのは手間なので、全試験の試験要項へのリンクを張っておきます。
すべての AWS 認定試験を見る からすべてのAWS認定試験の一覧に飛べます。
すぐ検索に引っかかるだろうと思ってブックマークを登録せずにいて、いざ見てみようとすると何故かなかなかたどり着けなかったりするんですよね…
試験コードの確認
確認すると情報の宝庫です。例えば、AWS Certified Solutions Architect – Associate の試験のものを見てみると、「SAA-C02」と番号が付けられています。これは、過去2回改定があって2022年1月現在は SAA-C02 となっていることがわかります。
少し他のページを調べると、2020年3月23日以降からC02の試験が始まったことがわかります。 つまり、SAA-C02対応と銘打たれていない試験の参考書や2020年3月以前の問題集は新しい範囲をカバーしていない可能性が高いということを意味しています。 もし、SAA-C01対応の教材しかない状態で試験に臨むとすると、新問題の対策ができない分難易度が上がる為リスクが上がります。
推奨される AWS の知識の確認
推奨される AWS の知識の項目では、「推奨される AWS の知識」が記載されているのですが、個々で注目すべきはむしろ、「受験対象者にとって試験の範囲外とみなされるもの」の項目です。 試験の対象となる可能性のある特定のツールとテクノロジーの詳細なリスト、および対象範囲内の AWSのサービスの一覧は付録として記載されているのですが、ここに挙げられているサービスだけでも膨大な量になります。 これらをすべて勉強するというのは大変なことなので、どこで手を抜けるか、どこを勉強しなくていいのか、という「試験の範囲外」を把握しておくことは重要です。
SAA-C02の例で行くと、「複雑なハイブリッドネットワークアーキテクチャを設計する」が対象外になっています。これはクラウドとオンプレミスにまたがる問題は無いと解釈できます。クラウドとオンプレミスにまたがるサービスとしては、AWS Direct Connectが挙げられますが、この試験ではあまりに複雑なことは問われない、ということになります。
AWS Skill Builder で Exam Readiness を確認する
AWS Skill Builderは、AWS 公式の学習ポータルです。 並んでいるリストには無料のものがたくさんあるので、手軽に利用できます。 無料ですが、利用するには(個人の場合だと)通販サイトのAmazonのアカウントが必要になります。
ログインして英語表示になっている場合には
- 左上のUser Menu > 名前とメールアドレスの右の My Profile と選択して、My Profile画面を表示
- Preference > Languages から日本語を選択
- SAVE CHANGES
で表示を日本語に変更できます。
Exam Readiness をみる
Exam Readinessとは、AWS自身が提供している試験対策講座です。AWS Skill Builderのページから、アクセスできます。 それぞれの試験に対応するExam Readinessがあるのですが、残念ながらすべての試験用のExam Readinessが日本語に対応しているわけではありませんでした。
このデジタルトレーニングコンテンツを見て、試験を受けるに当たり自分が知らないことを見分けます。 自分がわからないことをピンポイントで特定するのがポイントで、わからないことが絞れていれば絞れているほど、自分の納得のいく理解が得やすいと思います。
己を知る
さて、「敵」のことはなんとなくわかってきました。次は「己」のことですね。
私の場合、
- モチベーション
- 学習スタイルと環境
について、把握しておきました。
モチベーション
モチベーションは何をするにも重要です。モチベーションなしには自発的に何かをし続けるのは困難です。 AWS資格試験の場合だと、「なぜ」資格を取得するのか。あるいは取得することで「何ができるようになる」のか、自分が「どうなりたい」のか。 モチベーションというと、アメ的な正のモチベーションだけのケースでも十分な人は良いのですが、 自分は飽きっぽい性格なので、11冠を達成するためには、モチベーションの持続にはムチ的なものも必要でした。
あくまで私の場合ですが、
- 11冠達成後、AWSトップエンジニアの表彰を受けて、盾をもらい、その写真を掲載してもらう(後に11冠だけでは表彰されないかもとわかったのですが… )
- こんなことになれば、以降仕事で初顔合わせをする際のツカミの話題としてはバッチリだ!
- (自己紹介が苦手なので、こんなネタがあればその話題でなんとかできる・・・)
- ジャンルの違う仕事についた際にでも「今はチョットしかわかりませんが、頑張って調べて追いつきます!」というやや無責任になりそうなセリフにも説得力がでる
- ただ11冠を達成するのではなく、10週間連続で10の資格に合格することで、ネタ性をアピール
- 社内ではお調子者で通っているので、突き抜けたネタとしてアピールできる
- 始めたときに周りにわざとらしく「今、AWS資格10週連続10試験合格に挑戦していて・・・」と言いまくる
- (合格したら)あいつスゲェな! と、ネタになる
- (合格できなかったとしても)なんだよ、あいつ口先ばっかりじゃんw と、ネタになる
- (合格したら)飽きっぽい性格でも、瞬発力はすごいという評価を貰える
- 言ってしまったからには、なあなあにはできないというプレッシャーをかけてダラケを撲滅
- 「AWS資格取得を頑張ってる」、だけでなくて、あえて「10週連続10試験合格」とすることで、ダラケる余地をなくす
- 合格したら給料アップを狙うぜ!
- AWSから表彰されれば、上司や会社も評価してくれるでしょう!
- アップした給料でゲーミングPCをアップグレードするぜ!
- 「給料アップ」だけじゃなくて、その「使いみち」も具体的に
- AWSの学習を諦める=PCアップグレードを諦めるになるので、「それは嫌だ!」 と頑張れる
- 「給料アップ」だけじゃなくて、その「使いみち」も具体的に
- AWSの資格としては現状(2022年1月時点)11しか無いので、現状AWSではトップエンジニア(実績は無いのでトップではないんですが、資格のみならトップタイ)という自信がつく
(自己評価低い系の私には、すがる成功体験が必要なんです…)
というような、願望欲望垂れ流し系のモチベーション(アメ) + プレッシャー系(ムチ) を揃えていました。
学習スタイルと環境
これは完全に個人の過去の経験や好みになりますのですが、続けられる環境、という要件が必須ですね。 イライラしながらだと流石に学習どころではないでしょうし… 得意なスタイルを維持しながら学習に努めるようにしました。
- 学習する時間帯
- 朝がいいのか、夜がいいのかとか、自分が学習しやすい時間帯
- スキマ時間がいいのか、まとまった時間を確保したほうがいいのか
- 学習スタイル
- 参考書をじっくり読みながらがいいのか、問題集からやったほうがいいのか
- 机に座ってないとやる気が出ないのか、ながら的にスマートフォンでポチポチがいいのか
- 環境
- 誰にも邪魔されないように個室がいいのか、人に見られていないとだらけるので喫茶店だったり図書館だったりがいいのか
自分の場合は、「夜寝る前」、「スキマ時間」、「問題集から」、「スマホぽちぽち」、「個室」でした。
学習
敵と己を知ったら、いよいよ学習に入ります。
よくわからなかったサービスについてざっくり学ぶ
AWSのWebサイトは、基本的にサービス毎の紹介になっているため、よくわからなかったサービス毎に、Webサイトのトップから見ていきます。 具体的には以下の箇所を見ていきますが、きっちり全部覚える必要なく、ここではあくまで流し読み程度で、「知らない用語とかないよね」、「ほほう、そんなこともできるのか」、というレベルで十分です。
- トップページ
- サービスが何をしてくれるものなのかの概要を掴む
- 特徴
- サービスがどんな仕組み(機能の組み合わせなど)でそのサービスの機能を提供してくれるのかを掴む
- 他のAWSサービスとの関連なども掴めます
- AWSサービスは単体で機能を使われることは少なく、組み合わせで真価を発揮するため、お隣さんとなるサービスを知っておくと有利
- Cloud Practitioner を除き、出題もサービス単品とはなりにくい傾向が見られるのでよく使われるサービスの組み合わせがわかるとよい
- 人間の記憶の仕組みもネットワークなので、単体で覚えるよりお隣さんとの関連が多いほどよい
- AWSサービスは単体で機能を使われることは少なく、組み合わせで真価を発揮するため、お隣さんとなるサービスを知っておくと有利
- よくある質問
- 似たようなユースケースで利用されそうなAWSの他のサービスとの使い分けのための判断基準
- 他のサービスとの連携で追加の要件や機能を満たそうと思った際にはどうすればいいか
- よくある質問=AWSを利用する立場の人がよく疑問に思っている点であり、AWS側からするとAWS資格取得者はまさにこれに解答することができるようになってほしいものと考えた為
これらは、各サービスのWebページの入り口の情報でわかりやすい公開情報であるため、出題者側からみると問題として作りやすそう、という私個人のヤマでもあります。 (あまりに重箱の隅を突くような問題ばかりだと、試験の有用性を疑われてしまうのが、よく見えるところに書いてあることなら重箱の隅とは思われにくい。Specialty系の試験だとこの限りでは無いのですが…)
試験問題集でピンポイントにわかっていない点を認識して学習する
問題集の学習から始めるのは主に以下の点にあります
- 実際の試験形式に慣れておく
- 日本語の試験内容は大本となる英語の問題を日本語訳したものなのですが、微妙な訳になっており、テニヲハが微妙なケースもあるため
- 問題の解答がわからない場合には、自分がわかるべき点がピンポイントで指摘されるので、何を学習すればよいかが非常に分かりやすい為
- 問題→学習→理解→問題のフィードバックループを形成できる
- 調べる範囲が狭ければ狭いほど調べたあと納得感が出てスッキリする
- 調べる範囲が広いと、なんとなくわかったのかな?というところまでしかたどり着けないのでモヤッとする
問題集の選び方
問題集の選び方としては、「己を知る」で自分の学習スタイルに合ったものである必要があります。 以下に挙げたものは自分の基準に照らし合わせたものですが、自分の学習スタイルがまだ定まっていないというのであれば、お試しして、合いそうであればご採用ください。
- 試験問題集は 試験コードの確認 で確認した試験コードに対応しているものをできるだけ選択する
- 最新の試験コードに関する記述がない場合は、問題が古い為に新しい範囲の問題を取りこぼし、せっかく学習したのに合格点に届かなかった、というケースが考えられるから
- 一問一答形式であること
- 選択が合っているのか誤っているのかの判定までに時間が開けば開くほど、フィードバックまでに時間がかかり、何を間違えたのかを覚えていないという状況になる
- 動物にしつけをさせるときと同様、行動からフィードバックまでの時間が空くと、関連性が理解できずしつけにならないのと同じで覚えられない
- 選択が合っているのか誤っているのかの判定までに時間が開けば開くほど、フィードバックまでに時間がかかり、何を間違えたのかを覚えていないという状況になる
- 正解ページに問題から解答を選んだ根拠や、関連する情報へのリンクなど、解説が充実しているもの
- わからない問題があった場合に、即該当する知識情報にアクセスするのがフィードバックまでの時間が短くて良い
- わからない問題がすぐ解決するとスッキリする
- スマホぽちぽちができること=オンラインコンテンツであること
- 夜寝る前にゴロゴロしながらでもできる
- 通勤時間中などスキマ時間にもスマホはなんとか触れる余地がある
- 問題数が十分にあること
- 合格点が750点位とすると、学習して十分に解答できる問題が8割以上ないと、ミスなどがあった場合に合格できない
- 問題集の問題といえど、試験問題と全く同じ問題がでることは無いので、問題集の問題と解答を100%覚えたとしても合格できるとは限らない
- (ここは完全に個人の主観ですが)試験で出題される問題の3倍程度の学習範囲では合格ギリギリ、5倍程度の学習だと9割近く得点できていることから、最低3倍、できれば5倍程度の問題があると良いのではないかと思われる
- 複数の問題集でトータル5倍でも、全く同じ問題ばかりではないと思われるので良い
問題集オリジンでの学習の進め方
AWSの試験を覚えゲーとするのはあまり良くないのですが、どうしても試験である以上、ある程度記憶力に頼る箇所が出てきてしまいます。 試験で使う記憶は長期記憶になるので、ただ単に問題と解答を丸覚えするにも限界があり、効率が悪いです。 覚えるのは人間の脳であるので、心と行動の科学である心理学 的アプローチが応用できそうです。
精緻化リハーサル というようですが、覚えたいことについて、関連する知識を結びつけたり、内容を深く知ったり分類したりすることで、記憶に残りやすくなるということです。わからないことが出てきたら、それに関連する知識もいろいろと仕入れてしまって、できれば既存の知識と結びつけるとよく記憶に残るようになります。
その為、問題集を以下のようにして進めました。
- 問題を「見る」
- わからない
- すぐ解答をみて、解説を読む
- わからない問題を考えるのは時間の無駄
- 正解ページを見ても解説が足らないなどで、理解したと思えなかったものは問題については、Webサイトで複数のページ(特に見ているページが公式のものでない場合)を見つつ一旦納得できる状態までこぎつける
- 理解できていないということは、自分の中にある知識とつながっていなくて孤立している状態なので、いろいろと関連しそうなWebページを見ることで既存の知識との結びつきを狙う
- Webサイトで複数ページとしているのは、公式でない記事の場合、情報が古かったり、誤っていたり、不足している可能性があるためでもある
- すぐ解答をみて、解説を読む
- わかる
- 解答して、解答が合っていることを確認する。
- 解説を読んで 精緻化リハーサル の為のネタにして補強する
- 絶対自信ある!
- 解答して、解答が合っていることを確認する。
- 解説をちら見して解説の中にわからないことがあれば読んで、 精緻化リハーサル の為のネタにして補強する
- わからない
ハンズオンでベストプラクティス構成を学ぶ
AWS 初心者向けハンズオン にあるコンテンツは、AWSとして代表的なユースケースのものが揃っており、ハンズオンとしてはまさに基本のキだと思います。
「試験内容に含まれそうだが、全く触ったことが無いようなサービス構成」のものがあれば、ここのコンテンツは実際のAWSアカウント上に展開して触ってみたほうが良いと思います。
特に、SysOps Administrator – Associate ではラボ(実技)試験があるために、全く AWS Management Console を触ったことが無いと、お手上げになってしまうので、実際に触ってみる必要性が更に上がったと思われます。
あと、個人的には、資料を見たり、問題を解いたり、覚えたり、といった作業ばかりでは飽きが来てしまって学習が辛くなってしまいます。そんなときは無理せず休憩したり、気分転換を図った方がよいのですが、AWSの試験以外のことで気分転換をしていると、どうしても「サボっている」と自分で思ってしまい逆にストレスになってしまっていました。しかし、気分転換として AWS Management Console を触ることにしていると「AWS学習のをしながら気分転換ができる」ので、堂々と(?)気分転換できるという点が良かったです。
ダメ押しで、前日あるいは当日に、問題集を最初から最後まで復習する
前日あるいは当日に、問題集を上から下までグルッと復習して 維持リハーサル による記憶で得点の積み増しを狙います。
上で説明した 精緻化リハーサル とは別の記憶法になるのですが、 維持リハーサル という記憶法があります。維持リハーサルとは、とにかく繰り返して見たり書いたりすることにより記憶にとどめておくという記憶法なのですが、残念なことに維持リハーサルは長期記憶には向いていません。ただ、試験が終わるまでだけで良いから記憶しておきたい、というのであれば十分に有効です。ですので、試験の前日や当日には、別の予定を入れずに最後の数時間でも勉強に当てると良いと思います。
試験会場選びについて
分類としては敵なのか、己なのか迷うところですが…
あまり他の人が記事にしていませんが試験会場選びについてもかなり気を配っていました。 当日は上記ダメ押し学習を行っていたので、「試験会場にはどう行けばよいのか」や、「気がついたら電車を乗り過ごした」、「試験開始までに時間がない」などを考えている余裕はありません。なので、そういったことはできるだけ事前に片付けておくようにしました。 また、小心者で心配性でなので、当日右往左往するような心理状況に陥ると、試験にも影響が出てきてしまうので、行き方、試験会場での服装などを十分にシミュレーションしました。
- 試験会場について
- 予め場所を念入りに調べておく
- 雨が降った際に、濡れた靴で試験を受けた結果、気が散ってしまい仕方がなかった、などということが無いように、駅から降りてどのようなルートで試験会場まで行くのか
- 地下鉄の駅から外に出ずに試験会場まで行くことができる試験会場は重宝した
- 駅から降りて徒歩何分ぐらいで着くのか
- 当日迷ったりして焦ったりしないように
- 余裕をもって到着するようにしなければ、交通機関の遅れ等で試験に間に合わない場合がある
- 余裕をもちすぎて到着すると、試験開始までは早すぎて受付してくれない可能性がある
- 試験会場には学習スペースがないので、試験開始30分前までに学習する時間を取れるような場所を確保しておく
- 雨が降った際に、濡れた靴で試験を受けた結果、気が散ってしまい仕方がなかった、などということが無いように、駅から降りてどのようなルートで試験会場まで行くのか
- 試験会場の部屋は静かか
- 防音目的でヘッドフォンはあるが、そもそも会場がうるさいと気が散る
- 実際に同じビルで工事をしていて、ドリルの音などが結構うるさく気になる会場があったりしました
- どうしてもその会場で受けたい場合は工事現場が休みになる可能性の高い日曜日を選ぶのもいいかも
- 試験会場に設置してあるヘッドフォンをしてみたが、自分の場合、耳周りに汗をかいてしまい不快だったので長時間ヘッドフォンは不可能だった
- 耳に詰めるタイプの耳栓を提供してくれる試験会場があり、重宝した
- 防音目的でヘッドフォンはあるが、そもそも会場がうるさいと気が散る
- 空調は適切か
- 季節や会場の新旧や空調の配置、部屋の大きさ、窓の配置等によって暑い、寒いなどの調整が難しいことがある
- 朝イチの試験とかはまだ部屋全体が温まっていないケースもあるので、すこし後の試験にするか午後の試験を選択することで改善されることも
- お手洗いの位置の確認
- 長い試験は3時間にも及ぶので事前に済ませておいても途中で行きたくなる場合もある
- 試験会場は空調が効いていても、お手洗いにまで空調が効いているところはまれ
- 試験中は手持ちの荷物にアクセスできないので、ハンカチすら使えない
- コロナ対策でハンドドライヤーも使えなくなっているので、この濡れた手をどうしろと・・・となった
- 使い捨てハンドタオルが設置されているところがあればいいかも
- 予約の取りやすさ
- 日曜日、土曜日から埋まっていく傾向があるので受けたい日に予約が取れないこともある
- 試験までに学習が間に合わない、と、思った際には迷わず試験日をずらす
- 試験日をずらすことができる余裕のある会場だと、試験費用を捨てることにならずに済む
- 心理的に余裕が持てる
- 11の試験をすべて取得してゆく場合を考えると、持久戦の側面も出てくるため、1回のみ無理をして合格となっても、以降の学習に影響があると結局悪影響の方が大きくなってしまうので無理をしないことが結局近道
- 試験日が数日前に近づくと逆に空いたりすることもあるので、諦めずに確認する
- オンライン試験について
- 「自宅から試験を受けられれば移動時間も無いし、暑さ寒さも調整しやすいしバッチリじゃん!」と思ったのですが、実際に自宅で受験を行った人のBlog記事等を見ると、部屋にいろいろ物がおいてあったり、壁紙が貼ってあったりするような環境ではそもそも受験させてくれないことと、外から他人の声が入って来たりした場合は失格となるということもあり、部屋が散らかっていて、家族が家にいる私の場合は無理だと思い、選択しませんでした。
- (自宅オンライン試験でトイレに行くとかカンニングを真っ先に疑われてNGそう)
- 「自宅から試験を受けられれば移動時間も無いし、暑さ寒さも調整しやすいしバッチリじゃん!」と思ったのですが、実際に自宅で受験を行った人のBlog記事等を見ると、部屋にいろいろ物がおいてあったり、壁紙が貼ってあったりするような環境ではそもそも受験させてくれないことと、外から他人の声が入って来たりした場合は失格となるということもあり、部屋が散らかっていて、家族が家にいる私の場合は無理だと思い、選択しませんでした。
- 予め場所を念入りに調べておく
試験を受ける順序の計画
敵を知り、己を知ったので、バッチリ計画的に進めました!… とは行かず、グダグダでした。
- 「最初は Associate だろう」として、すでに Solution Architect – Associate を保持していました。
- 次はやはり Professional レベルのものが欲しい、と、Solution Architect – Professional を受けようと学習を少しずつ始めていました。
- ここで10週間10連続計画が突然始動
- もともと開発畑の人間であったので、次は Developer – Associate に
- 難易度的に、次は、SysOps Administrator – Associate だったのですが、ラボ(実技)試験があり、しかも新しすぎ(SAA-C02 は 2021-09-30 から開始)て情報が少なく、特にラボ試験への取り組み方が思い描けなかった為に、先に DevOps Engineer – Professional を受験
- SysOps Administrator – Associate を、 Developer – Associate と DevOps – Professional の知識 + AWS 初心者向けハンズオン のうち、簡単そうなものを触って、とにかく AWS Managed Consoleに慣れてから受験
- ラボ試験が自信なかったので、選択問題側でカバーするつもりが、ラボ試験の出来が良く、逆にカバーされながらなんとか合格
- Advanced Network – Specialty
- Security – Specialty
- Database – Specialty
- 2つの Professional 試験でだいぶ学習したつもりだったのでこの3種から受験
- Data Analytics – Specialty は、Database – Specialty とかぶる範囲も多かろうと思い Database の次にこれを選択
- Machine Learning – Specialty は、そもそも特殊なジャンルで、せいぜい Data Analytics としかかぶっていないだろうと思われたので Data Analytics の後
- Cloud Practitioner で締め
- 他の試験範囲で見たこと無い問題や、引っ掛け問題(本人が勘違いしてるだけと思われる)などもあり、意外と油断できませんでした…
特に、 Solution Architect – Professional 、 DevOps Engineer – Professional の Professional 2つは問題文もかなり長文で、3時間びっちり使うことになってしまい、思考能力を奪いにくるかなりタフな試験でした。 2年後の再試験が心配です…
結果的に、「試験順序の組み立てがうまく行った!」 と思えたのは Database -> Data Analytics -> Machine Learning くらいでした(笑)
終わりに
結果的にうまく行ったので良かったのですが、スケジュールを重視しすぎて不合格となるとお金も期間も逆にかかってしまうことになるので、私のように「毎週受けないとネタにならないから頑張る!」などという特殊なモチベーションを持つ人でなければ、毎週受験はおすすめしません。 ちゃんと自信をもってスケジュールが守れそうな日程で計画をすすめるのが良いでしょう。これも「己を知る」ですね。
皆さんも頑張ってください!