Catoクラウドの価格改定(Pricing Update)について

Catoクラウドの2024年2月に実施される価格改定について解説します(記事内で実際の価格についての記載はございません)

当社とご契約のお客様については、すでに本記事の内容および新価格体系を含む価格表のご提示をしております。
月例報告書サービスをご契約いただいているお客様については、すでに報告会でのご説明も実施しております。
当社とご契約のお客様で、ご説明がご希望の場合は、サービス窓口または当社担当者までご連絡ください。

はじめに

今回の価格改定については、Cato Networks社から2023年11月3日に Pricing Update として全世界のパートナーに対して一斉に通知が行われました。

後ほど紹介するリージョンの統廃合や、SiteライセンスのPoP接続帯域の統廃合、セキュリティオプションの統廃合、新サービスとして、XDR Security Pro、Endpoint Security(EPP)、Socket X1600 LTEモデル、そして、新しい価格体系および価格について発表が行われました。

日本国内においては、ディストリビュータ制度がとられているため、日本円での定価(メーカ希望小売価格)の提示があったのが、12月に入ってからとなります。

ちなみに、以前の記事にも記載しましたが、Catoクラウドの”定価”については、Cato Networks社の公式サイトでは価格を公開しておらず(”参考小売価格”は存在しません)、あくまでも”メーカ希望小売価格”となります。

まず、価格は残念ながら日本国内は値上げになっています

SCSKでは、2019年からCatoクラウドの取り扱いを開始しておりますが、2019年当時から、SiteライセンスのPoP接続帯域25Mbps(最低)は月額40,000円でしたが、2023年の今現在も同じ価格です。

2019年当時の円相場は1ドル110円前後でしたが、最近では、1ドル140~150円となっており、ドルに対して30~40%程度 円の価値が下がってしまっています。

直接ドルをベースに課金請求されるAWSやAzure、GCPなどのクラウドについては、ここ数年はリソースの利用が変わらないのに関わらず30~50%程度の値上げがありますので、Catoクラウドが2019年から4年間価格変更がなかったので頑張った方なのかも知れません。

今後円高に進めば、元の価格に戻るかと思いますが、少なくともいち早くSASE、Catoクラウドをご採用されていたお客様については、まさに先行者利益を得られたと言えます。

 

価格改定概要

それでは、今回の価格改定(Pricing Update)のアナウンスについて解説を行います。

Pricing Update アナウンスの主な概要は以下となります。

1. リージョンの統廃合
2. PoP接続帯域の統廃合
3. セキュリティオプションの統廃合
4. 新サービスのリリース
  ・XDR Security Pro
  ・Endpoint Security(EPP)
  ・Socket X1700 LTEモデル

リージョンの統廃合

現行は、11のリージョンでそれぞれ価格設定がされていましたが、2024年2月以降は、3つのグループGroup1Group2Stand-alone Countries)となり、Stand-alone Countries(単独国)には、中国ベトナムモロッコの3ヵ国が含まれており、それぞれの国毎に価格設定がされているため、5つの価格体系へ統廃合されます。(日本は、APJ から Group2 になります)

Group1、Group2、Stand-alone Countriesの国(世界地図)は以下の通りです。

価格としては、(安い)Group1 < Group2 < Stand-alone Countries (高い)となっています。

Group1、2は、より大きなグループになったことで、Pooledライセンスの分配がしやすくなりました。
Pooledライセンスは、これまでリージョン単位(APJ、NAM、EUROPE等)で購入し、同一リージョン内でしか分配できませんでしたが、Group1、Group2で購入し、グループ内で分配を行うことが可能となりましたので、例えば、Group1でPooledライセンスを購入した場合、アメリカとヨーロッパで分配することが可能となりました。

ちなみに、Stand-alone Countries(中国、ベトナム、モロッコ)には、Pooledライセンスはございません。

PoP接続帯域の統廃合

Stand-alone Countriesを除く、Group1、Group2においては、現状の17の帯域契約メニューから、9つの帯域契約メニューへ統廃合されます。
Stand-alone Countries(中国、ベトナム、モロッコ)は、従来のGlobal/Regional毎の1Mbps単位での契約メニューです。

75Mbpsや、200M、300M、400M等の帯域メニューが無くなりました。500Mの次は、1,000Mbpsとなります。
既存のお客様については契約更新時に、新しい帯域での契約更新を行う必要がありますので、例えば、現在300Mをご契約の場合は、250M、または500Mのいずれかを選択いただき契約更新を行うことになります。

また、クラウドとの専用線接続であるCross-Connectについては、501Mbps以上の契約が前提となりますが、これまでの600Mのメニューが廃止されたため、1,000Mbpsでの契約を行う必要があります。

セキュリティオプションの統廃合

セキュリティオプション「NGAM」と「IPS」が「Threat Prevention」に統廃合されます。
過去は別々のセキュリティオプションだった「AM(Anti Malware)」と「NGAM(Next Generation Anti Malware)」が「NGAM」に統合されましたが、今回は、さらに「NGAM」と「IPS」が統合されました。

IPSは、次々と機能拡張されおり、DNS Protectionや、Suspicious Activity(不審な活動)などの機能がリリースされていますが、今回Threat Intelligence(脅威インテリジェンス)、インライン AI/ML、アンチフィッシング機能も含めて、「Threat Prevention」となります。
また、セキュリティオプションについては、Group1、Group2で同じ価格体系(同じ価格)となっております。

既存のお客様については、「NGAM」と「IPS」が購入できなくなりますので「Threat Prevention」の購入をご判断いただく必要があります。
ただし、契約期間中のお客様については、契約満了までは「NGAM」、「IPS」を個別に購入することは可能です。

セキュリティオプションには幾つかの前提条件があります。
・DLPは、CASB契約が前提となります。
・SaaS Security APIはDLP契約が前提となります。
・SaaS Security APIでマルウェア検査をする場合は、Threat Preventionの契約が前提となります。
・SaaS Security APIのシングルコネクターは同じベンダーのアプリケーションはすべてで機能します。例えば、Microsoft app connectorは、Microsoft 365アプリケーション(One Drive、Sharepoint等)すべてで利用できます。

新サービスのリリース

XDR Security Pro

XDR Securityには、CoreProの2種類があります。
XDR Security Coreについては、Catoクラウドをご利用のすべてのお客様が無料でご利用可能です。
Cato Management Application(CMA)の[Monitoring] > [Stories Workbench]にてストーリ(=セキュリティインシデント)を確認することができます。
ただし、XDR Security Coreは、セキュリティオプションであるIPSのログを元に分析をしていますので、IPS(2024年2月以降は、Threat Prevention)の契約が必須となります。

XDR Security Proは、セキュリティインシデントに対する対応(SOC通知の対応)が可能なお客様向けに提供される機能で、AIベースの脅威ハンティング(Threat Hunting)、ユーザー行動分析(User Behavioral Analysis)、インシデントライフサイクル管理を追加したセキュリティオプションとなります。

すでに、既存のお客様向けに早期提供プログラムが開始されています。

CatoのマネージドサービスであるMDR(Managed Detection and Response)は、2024年2月以降は、XDR Security Proの契約が前提になります。

Endpoint Security(EPP)

ついに、エンドポイントセキュリティ(EPP)がリリースされます。
これまでのSASEプラットフォームのカバレッジ範囲を、ネットワーク層を超えてエンドポイントにまで拡張する新しい製品となります。
Cato EPPは、現行CMAに完全に統合管理され、クラウドネイティブな他のセキュリティスタックと連携して動作します。
EPPは、CatoのSDPユーザの利用デバイス数上限と同様に、3デバイスが上限となります。
すでに、既存のお客様向けに早期提供プログラムが開始されています。

SCSKでも早期提供プログラムで検証を実施しておりますので、追ってご案内ができるものと思います。

最後に、XDR Security Pro、Endpoint Security(EPP)、MDRについては、新たにKnowledge Users課金と言うものが適用されることになります。
Knowledge Usersとは、企業内のM365やG-Suite契約ユーザ数のことで、同ユーザ数での契約が前提となります。

Socket X1600 LTEモデル

これまでのSocket X1600(ベーシックモデル)に、LTE接続用のセルラーモジュールを組み込んだ新しいX1600がリリースされます。
モジュールは、現在全世界中で承認作業が行われており、2024年第2四半期(2024年4~6月)に発売を予定しています。

これまでSocket利用時に、メイン回線は有線(フレッツ等)を利用し、バックアップ回線は、無線(LTE)をご利用されているお客様が比較的多くいらっしゃいます。
無線(LTE)には、SIMが搭載可能なルータを別途手配されていましたが、これがSocket X1600(LTEモデル)では不要となります。

価格適用スケジュール

新価格は、2024年2月より適用されます。
契約期間中のお客様についても、2024年2月以降のライセンス追加時(拠点追加・拠点の帯域増速・モバイルユーザ追加)は、すべて新価格が適用されます。

現行価格については、2024年1月末までのお見積り提示分(ご注文が2月末まで)が最終となります。
なお、ご利用開始月(課金開始月)については、最長で2024年5月まで延長することが可能ですので、例えば、1月末見積り提示、2月末までにご注文の場合、5月利用開始(課金開始)が可能です。

また、これから新規にCatoクラウドをご契約するお客様については、契約期間(最低契約期間は1年)を伸ばすことも可能です。

 

まとめ

今回は、価格改定の変更部分のみをピックアップして解説しましたが、新サービス体系については以下の記事となります。

新サービス体系についての解説記事

Catoクラウドのサービス体系について(2024年最新版)
2024年2月以降のCatoクラウドの新しいサービス体系(基本料金、オプション料金、マネージドサービス)について解説を行っています。

これまでのサービス体系の解説記事

Catoクラウドのサービス体系について
Catoクラウドのサービス料金を含むサービス体系、オプションやマネージドサービスについて紹介します。

Catoクラウドは他のSASEソリューションと比較し、安価でコストパフォーマンスが非常に高かったのですが、今回の価格改定で、そのメリットが少なくなったかも知れません。
それでも、全世界中に85箇所以上に設置されている独自PoP(中国を含む)、ネットワーク接続性を拠点まで保証するSocketのサービス提供(責任分界点の差)、クラウドネイティブで実装されたアーキテクチャ(圧倒的な使いやすさ・シンプルさ)は、他のソリューションとは異なる大きな差別化ポイントです。

SASEの普及期となり、SASEの知名度が上がるにつれ、最近では、誤ったマーケティングが横行しています。

  • 「SASEはそもそもマルチベンダーでしか実現できない」 → ×
  • 「統合型SASEソリューション」 → ×
  • 「(SSEなのに)SASEソリューション」 → ×

SASEを提唱したガートナーも、ベストオブブリードのマルチベンダーより「SASEは単一のベンダーから導入すべきである」と提言しており、2019年のSASEを提唱した後、組み合わせのSASEが多く登場したことから、2022年には「シングルベンダーSASE」を改めて提唱しています。
SASEは、ネットワーク・セキュリティが融合・統合された統合型ソリューションであるため、”統合型SASE”自体が本来誤ったマーケティングです。
SSEでは、ゼロトラストは実現できません(境界型防御の”境界”のクラウドリフト)

立場上、ソリューションを名指しして誤りを指摘することはできませんが、シングルベンダーSASE、世界初のSASEソリューションであるCatoクラウドについて、是非一度ご紹介の機会をいただれば幸いです。

著者について

ここ最近は、ゼロトラスト、特に SASE、Catoクラウドのエバンジェリスト活動が多くなっていますが、CNAPP、CSPM、xSPMにも力をいれています

趣味はランニングです

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