【Google Cloud】Agentspaceについてご存じですか?⑦「NoteBookLM 編」

こんにちは!SCSKの八巻です。

Google Cloud にて利用できる『Google Agentspace』についてご存知でしょうか??
Agentspaceを利用することで、

  • 組織全体のコンテンツを連携させ、根拠に基づいたパーソナライズされた回答を生成する。
  • ワークフローアクションと連携してタスクを実行することで、従業員が必要な情報を適切なタイミングで入手する。

ことが可能となります。

Google Cloud 公式サイト:Google Agentspace | Google Cloud

Google Agentspace の利用に際しては 『早期アクセス(Early Access)の申請が必要』となります。
(執筆時 2025.4.9時点)
詳細については、以下の応募フォームをご確認ください。
Google Agentspace early access
また、本ブログに添付しているコンソール画面についても執筆時時点のものとなります。
更新されている内容については、公式のドキュメントをご確認ください。

本記事では、
Google Agentspace』について色々と調査し、実際に触ってみましたので、その魅力についてご紹介させていただければと思います。

また、Agentspaceについて「もっと知りたい!!!」方は、
他サービスとのデータ連携やAgent関連について記載している以下「あわせて読みたい」もぜひご覧ください。

この記事に書いてあること

本記事では、Agentspaceの付加機能である『NoteBookLM』について紹介します。

  1. NoteBookLMとは
  2. NoteBookLMの利用方法

 

NoteBookLMとは

NotebookLMは、一言でいえば資料やデータをもとに会話できるAI搭載のノートブックです。
大規模言語モデルを活用し、アップロードしたドキュメントを理解し、その内容に基づいて質問に答えたり、要約を作成したり、アイデア出しをサポートしたりできます。
研究、学習、執筆など、さまざまな知的作業を効率化するツールとして利用できます。

NotebookLMの基本機能

NotebookLMは、主に以下の機能を提供します。

  • NoteBook作成: 用途別に資料の保存場所を分割できます。
  • ソースの追加: 学習させるデータやファイルをアップロードします。
  • ソースの選択: 要約や回答をするためのソースを選択することができます。
  • チャット: 質問や要約の指示を行い、アップロードしたソースをもとに回答を生成させます。
  • 音声概要:アップロードしたソースをもとに、2人のディスカッション形式の音声を生成します。(英語音声のみ)
    文章を読むことなく、聞き流すことでアップロードしたソースの要点を理解する機能です。
  • メモ:チャットにて会話した内容を保存することができます。
  • 共有:NoteBookにアクセスできるユーザーを追加し、共有範囲を決定できます。

 

NotebookLMを利用するメリット

NotebookLMを活用することで、以下のメリットがあります。

  • 効率的な情報整理: アップロードしたテキストの要点を要約できるため、情報整理の時間を削減できます。
  • 共同作業の促進: 共有可能なノートブックとして、チームメンバーとの共同作業を円滑に進めることができます。
  • 履歴・メモ機能: 検索結果をメモとして残すことができ、過去の情報を参照するのに役立ちます。

 

NoteBookLMのEnterprise版と無料版との比較

Agentspaceでは、NoteBookLMのEnterprise版を利用することができます。

Enterprise版と無料版の大きな違いは、セキュリティ強化やアクセス権制御の有無です。
無料版は個人利用を主としており、 VPC-SCに準拠していないため、サポートするデータが少なくなっています。
一方、Enterprise版は、コンプライアンスと企業に必要な管理機能を有しているため、無料版では利用できない
Microsoft WordやPowerPointなどのデータを活用することができます。


NotebookLM for Enterprise

NotebookLM 無料版

概要

大規模言語モデル(LLM)を活用し、ドキュメントの理解、情報の抽出、コンテンツ作成を支援する。
エンタープライズ向けにセキュリティとプライバシーを強化。

機能はNotebookLM for Enterpriseと同様。
Googleアカウントを持つユーザーが利用できる個人利用ツール。

機能

ドキュメントの要約、質問応答、アイデア生成、FAQ作成、ナレッジベース構築など。

ドキュメントの要約、質問応答、アイデア生成など。

インポートデータ

Googleドキュメント、テキスト、URLYoutubePDFM365WordPPTExcel)、音声(mp3)・・・

Googleドキュメント、テキスト、URLYoutubePDF

共有方法

アクセス権限を設定して、組織内の特定のユーザーまたはグループと共有可能。

共有リンクを発行して、他のユーザーと共有可能。

データの所在

Google Cloud Platform上で管理。
企業は
データの所在地を制御可能。

Google Cloud Platform上で管理。

料金

1ライセンス 月額 $9(約1400円)

基本無料

 

NoteBookLMの利用方法

前述したNoteBookLMの基本機能をもとに、NoteBookLMの利用方法を説明します。

NoteBook作成

①画面左にある、NoteBookLMのタブをクリックします。

②NoteBookLMの初期画面で、新規作成をクリックします。

 

ソースの追加

①NoteBookLM後にソースを追加する画面が表示されます。
読み込ませたい資料を選択し、アップロードします。

②画面左にアップロードされた資料が表示されているか確認します。

③追加でアップロードする場合は、画面左側の「ソースを追加」をクリックし、①と同様の手順でアップロードします。

 

ソースの選択

①画面左側のソースから、読み込ませたい資料のチェックボックスにチェックを付けます。

 

チャット

①画面中央のチャット欄に、質問や指示を入力し、青い送信ボタンをクリックします。

②回答を確認します。

 

音声概要

①画面右上の音声概要の欄で、生成をクリックします。

②画面右側のStudio欄に音声が生成されたことを確認し、再生ボタンをクリックして音声を聞きます。

 

メモ

①チャットで返ってきた回答の最後尾にある、「メモに保存」をクリックします。

②画面左側のメモ欄にメモが保存されたことを確認します。

 

共有

①画面右上の「共有」ボタンをクリックします。

②「ユーザーを追加」の欄に、Agentspaceを利用可能なユーザーのメールアドレスを入力します。

 

最後に

今回は『Google Cloud のAgentspace』のNoteBookLMについてご紹介させていただきました。

NoteBookLMを使ってみての所感として、アップロードした資料を要約する機能を保有しているので、
資料すべてに目を通す必要がなくなり、情報収集の時間を短縮できると感じました。また、共有機能があるため、チームで共有することができ、チーム内のナレッジ共有ツールとしても非常に有用だと感じました。

本記事を見てAgentspaceに興味を持った方は、そのほかの記事を是非ご覧ください!!

今後とも、Agentspaceのアップデート情報を掲載していきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!


[共同執筆者紹介]

SCSK株式会社のクラウド専門部隊に所属
Google Cloudの
・AI MLサービス選定/導入コンサルティング/導入サポート/AI 基盤・運用構築 まで多く案件を担当
Google Cloud Partner Top Engineer 2024・2025 受賞 カテゴリ:Cloud AI/ML
Google Cloud Next Tokyo 出展
Google Cloud Day ’23 Tour 登壇
「AI は選んで組み込んで実装!最新 AI を道具として有効利用するためには!?」
■好きな Google Cloud サービス:Vertex AI / Dialogflow CX / Visual Inspection AI / Cloud Run


Google Cloud歴3年目(社会人4年目)です。
日々捌ききれないほどのインプットを浴びているので、本ブログをアウトプットの場として活用しています。
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好きな(よく触っている)サービス:BigQuery、Cloud Functions、Data Fusion
保有資格:応用情報技術者、Google Cloud 認定資格全冠(12冠)
受賞歴:Google Cloud Partner Top Engineer 2025(カテゴリ:General)受賞

著者について

クラウド(主に生成AI)の専門部隊に所属し、
ボイスボット導入やVOC分析など、生成AIを絡めた業務効率化の案件を担当しています。

Google Cloudを触り始めて2年目です。
ブログを通じて技術をインプットしたり、案件や自己研鑽で培ったノウハウを積極的にアウトプットしていきたいと思います。

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