【2026年版】ZabbixでAzure環境を監視!連携手順から取得できる値まで完全解説

こんにちは、SCSKの坂木です。

統合監視ツールとして広く利用されている Zabbix。近年はクラウド環境の監視にも強力に対応し、マルチクラウド環境の一元管理にも活用されています。

今回は、Zabbix公式テンプレート Azure Virtual Machine by HTTP を使用して、Azure上の特定の仮想マシン(VM)を監視する手順をステップ・バイ・ステップで解説します。

 

ステップ1:Azure側の設定(認証情報の作成とID取得)

まずはAzure側に「Zabbix専用の窓口(サービスプリンシパル)」を作り、アクセス権限を与えます。

1. アプリの登録(Zabbix用アカウントの作成)

Azure Portalで「Microsoft Entra ID」を開き、Zabbix用のアプリケーションを登録します。

  1. 「アプリの登録」>「新規登録」から、分かりやすい名前(例: Zabbix-Monitor)をつけて登録します。
  2. 登録完了後の「概要」画面で、以下の2つの情報をメモしておきましょう

アプリケーション (クライアント) ID
ディレクトリ (テナント) ID

 

2. クライアントシークレットの作成

次に、作成したアプリにシークレットを発行します。

  1. 左メニューの「証明書とシークレット」を開き、「新しいクライアントシークレット」を作成します。
  2. 作成直後に表示される値の文字列を必ずコピーしてください。

 

3. 監視対象VMの各種IDの確認

今回のテンプレートでは、監視したいVMを特定するための情報が必要です。 対象となる仮想マシンの「概要」画面を開きます。

この画面から、以下の2つをメモします。

  • サブスクリプション ID
  • リソース ID
    (画面右上の「JSON ビュー」をクリックすると、最上部に /subscriptions/…/virtualMachines/vm-test… といった長い文字列の「リソース ID」が表示されるので、それをコピーします)

 

4. アクセス権 (IAM) の付与

最後に、作成したZabbix用アプリに「Azureの情報を読み取る権限」を与えます。

  1. 対象の「サブスクリプション」を開き、左メニューから「アクセス制御 (IAM)」を選択します。
  2. 「追加」>「ロールの割り当ての追加」から、閲覧者ロールを選択します。
  3. メンバーとして、先ほど作成したアプリ(Zabbix-Monitor)を選択して保存します。

 

ステップ2:Zabbix側の設定

Azure側の準備ができたら、Zabbix側の設定を行います。
(※Zabbixサーバーのインストールと初期設定は完了している前提で進めます)

1. テンプレートの確認

監視対象として登録したホストの設定画面を開き、テンプレートタブから「Azure Virtual Machine by HTTP」をリンクさせます。

 

2. マクロの設定

ここが連携の肝です。ホスト設定画面の「マクロ」タブを開き、「継承したマクロとホストマクロ」を選択して、先ほどAzure側でメモした5つの情報を入力します。

入力する対応表は以下の通りです。

Zabbixのマクロ名 設定する値(Azure側でメモしたもの)
{$AZURE.APP.ID} アプリケーション (クライアント) ID
{$AZURE.PASSWORD} クライアントシークレットの「値」
{$AZURE.RESOURCE.ID} 仮想マシンのリソースID
{$AZURE.SUBSCRIPTION.ID} サブスクリプションID
{$AZURE.TENANT.ID} ディレクトリ (テナント) ID

これを設定して保存すれば完了です。数分待つと、ZabbixがAzure APIを叩いて対象VMのデータ取得を開始します!

 

ステップ3:Zabbixで取得できる値

「Azure Virtual Machine by HTTP」テンプレートを使うと、Azureの「Azure Monitor」で取得できるメトリックと同等の情報をZabbixに取り込むことができます。

主に以下のような情報を取得・監視可能です。

項目 監視内容
ステータス VMの稼働状態
メモリ 使用可能なメモリ量
CPU CPU使用率 など
ネットワーク 受信/送信トラフィック量 など
ディスク データディスクおよびOSディスクの読み込み/書き込み速度 など

 

まとめ

本ブログでは、ZabbixからAzureの仮想マシンを監視するために、Azure側でのアプリ登録や権限付与といった事前準備から、Zabbix側でのマクロ設定までの手順を解説しました。

特定の仮想マシンを監視する場合、認証情報に加えて「仮想マシンのリソースID」をマクロに設定するのがポイントです。ZabbixのAPI連携を活用して、Azureリソースを含めた効率的な一元管理環境を構築してみてください!

 

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著者について

保有資格:健康マスター, FP3級
健康リテラシーと金融リテラシーの高さが強みのエンジニアです

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