こんにちは
SCSKの庄司です。
今回は基本的な機能ではありますが意外と知らない人も多い、レコードを一括更新する方法を紹介していきます。
CtrlまたはShiftキーを使用したリストエディターの活用
まずは最も手軽な方法を紹介します。
手順:
①リスト画面を開き、CtrlキーもしくはShiftキーを押下しながら更新対象となるレコードの対象フィールドをクリックして選択します。
Ctrl:任意のレコードを個別に選択
Shift:隣接するレコードを範囲選択
青色に変更されたフィールドが、選択中のフィールドです。
CtrlとShiftの違いとしては、Ctrlは複数選択、Shiftは範囲選択であるという点です。
具体的には、Ctrlは飛ばし飛ばしで任意のレコードを個別に選択できます。
一方で、Shiftは隣接するレコード間を範囲選択します。
ExcelでのCtrlとShiftキーでのセル選択をイメージしていただければわかりやすいと思います。
②選択中のフィールドの中の任意のレコードをダブルクリックします。
リストエディター画面に選択中のフィールドの数が表示されています。
③更新内容を入力します
今回は、「アサイン先グループ」を「Hardware」に変更します。
④保存を押下します
更新後、先ほど選択したすべてのレコードが更新されていることがわかります。
注意:
この方法は最も簡単にレコードを一括更新できるものの以下のような制約があります。
・一度に更新できるフィールドは一項目のみ
・リスト上に表示されているレコードの範囲までしか更新できない(最大100件)
「すべて更新」
「すべて更新」を使うと、一括でテーブル上のすべてのレコードを更新することもできます。
手順:
①コンテキストメニューを開き、「すべてを更新」を選択します。
②更新対象のレコード数が表示されるので、よければOKを押下します。
この更新対象は現在のリスト上のすべてのレコードになりますので、フィルター条件を使用することで更新対象を変更することが出来ます。
今回は「アサイン先グループ」が「Hardware」のレコードを一括更新します。
③フォーム画面が表示されるので、この画面で対象レコードに対して一括で更新したい内容を記載します。
今回は、「アサイン先グループ」を「Software」、「アサイン先」を「Beth Anglin」に変更します。
④[更新]を押下すると、画面がリスト画面に遷移します。
「複数の更新が完了しました。合計レコードが更新されました:21」というメッセージが表示されています。
対象レコードが更新されたので「アサイン先グループ = Hardware」のレコードがなくなっています。
「アサイン先グループ = Software」かつ「アサイン先 = Beth Anglin」かつ「更新日時 = 今日」でフィルタリングすると、先ほどは「アサイン先グループ = Hardware」だったレコードたちが出てきました。
注意:
この更新方法だと、上限なくレコードを一括更新ができます。
ただし、気を付けなければならないのはすべてのレコードを目視で確認することはできない点です。
フィルター条件を間違えてしまうと意図しないレコードまで更新することになってしまうので注意が必要です。
「プレビューですべて更新」
「プレビューですべて更新」は、より安全にレコードの一括更新をすることが出来ます。
手順:
①コンテキストメニューを開き、データ管理>プレビューですべてを更新を押下します。
以下、このレコードの要点となるフィールドについて説明します。
・条件:一括更新対象とするレコードのフィルター条件
今回は「アサイン先グループ = Software」かつ「アサイン先 = Beth Anglin」かつ「更新日時 = 今日」でフィルタリングした状態からフィルタリングした状態から[プレビューですべてを更新]を選択したので最初から入力されていますが、データ管理更新ジョブレコード上からフィルタリング条件を変更することもできます。
条件を記入した後[プレビュー]を押下すると、その条件に応じたレコードの数を表示してくれます。
更新対象となるレコードに間違いがないように、「条件」にはよく注意しましょう。
・フィールドと値:更新対象レコードに対して更新をかけるフィールドとその値
今回は「アサイン先グループ」を「Hardware」に、「カテゴリ」を「ハードウェア」に変更します。
実行場所:レコード一括更新の実行日時を定義します。
④保存後、関連リンク[今すぐ実行]を押下します。
⑤更新の実行前に警告が出てきますので、問題なければ[続行]を押下します。
ではインシデントテーブルを見に行きます。
「アサイン先グループ = Hardware」かつ「カテゴリ = ハードウェア」かつ「更新日時 = 今日」をみると、先ほどまで「アサイン先グループ = Software」かつ「アサイン先 = Beth Anglin」かつ「更新日時 = 今日」だったレコードたちが表示されています。
「アサイン先グループ = Software」かつ「アサイン先 = Beth Anglin」かつ「更新日時 = 今日」を見に行くと、レコードがなくなっています。
以上が「プレビューですべて更新」です。
基本的には手順が少し変わるだけで、やっていることやできることは先ほど紹介した「すべて更新」と変わりません。
ただし、一点大きく異なる箇所があります。
それは、「ロールバック」ができる点です。
以下、ロールバックの手順を紹介します。
ロールバック手順:
①先ほどのレコード更新完了画面から、[実行結果を確認]を押下すると、データ管理更新ジョブレコードが開きます。
開いたデータ管理更新ジョブレコードを見ると、「状況」が「完了」、「実行場所」が実行した日時になっています。
そして、先ほどは[すぐに実行]が表示されていた関連リンクに[ロールバック]が表示されています。
②関連リンク[ロールバック]を押下すると、本当にロールバックを実施するかというポップアップが出てきますので、問題なければ[ロールバック]を押下します。
データ管理更新ジョブレコードの「状況」が「ロールバック済み」に変更されています。
では、リストを見に行きます。
ロールバック前とは異なり、「アサイン先グループ = Hardware」かつ「カテゴリ = ハードウェア」かつ「更新日時 = 今日」でフィルタリングしてもレコードがありません。
逆に、「アサイン先グループ = Software」かつ「アサイン先 = Beth Anglin」かつ「更新日時 = 今日」をみると先ほどのレコードたちが表示されています。
これがロールバックになります。
更新対象を間違えて一括更新してしまった際などに、更新内容を取り消すことが出来る非常に便利な機能です。
注意:
「プレビューですべて更新」も「すべて更新」同様、対象レコードを目視で確認できないので対象が間違っていないかは要確認です。
フィルター条件を間違えてしまうと意図しないレコードまで更新することになってしまいます。
「プレビューですべて更新」ならロールバックで戻すことはできますが、安易な一括更新は避けて慎重に実行するようにしましょう。
「選択項目を更新」
「選択項目を更新」を使うと、「プレビューですべて更新」や「すべて更新」とは異なりフィルタリングしたレコードではなく、選択したレコードに対して一括更新することができます。
手順:
①インシデントテーブルで更新対象とするレコードを選択します。
今回は「アサイン先」が「ATF User」になっているレコードをの中から「カテゴリ」が「ハードウェア」になっているレコードを更新対象とします。
②選択後、コンテキストメニューを開き、[選択項目を更新]を選択します。
③フォーム画面のような画面が開きますので更新内容を入力します。
ここからは先ほど紹介した[すべてを更新]と同じです。
今回は、カテゴリをデータベースにしてみましょう。
④入力後更新を押下します。
画面が遷移し先ほど選択したレコードの「カテゴリ」が「データベース」に更新されています。
注意:
こちらの方法は対象レコードを選択する必要があるため、リスト上に表示されているレコードの範囲までしか更新できません(最大100件)
また、一括選択する場合を除き、選択の手間もかかるため大量のレコードの一括更新にはお勧めできません。
まとめ
以上が、リスト画面からレコードを一括更新する方法です。
どれも簡単な作業ですが非常に有用な機能ですので、ぜひ使ってみてください。