こんにちは。SCSKの星です。
本日はバージョンアップ日時を変更する方法を記載していきます。
また業務影響などでバージョンアップ期限が間に合わないときに、ServiceNowに直接バージョンアップの対応期間延長をお願いする方法もあるのですが、それは別の記事に書きたいと思います。
バージョンアップの日時変更方法と期限について
ご存じの方も多いと思いますが、ServiceNowのサポートを受けられるバージョンは2つ後のバージョンがリリースされるまでになります。この記事を書いている時点ではZurichが最新バージョンになりますので、2つ前のXunaduバージョンはサポート外になります。
また、このメジャーバージョンアップは半年に一度、大体3月と9月にリリースされます。
そのため、ServiceNowでサポートを受けるには最低年1回のバージョンアップが必要です。
では「一旦サポート範囲外になってもいいから放っておこう」でよいかというとそんなことはなく自動的にバージョンアップをスケジューリングされ、知らぬうちにバージョンアップされてしまいます。
もしかしたらどこかの設定でこちらの機能をOFFにできるかもしれませんが、今はその知見は持ち合わせておりません。
期限内であれば、バージョンアップする日時は自分で設定することができますので、計画的にバージョンアップを行いましょう。
バージョンアップの日時変更方法
まずはNowSupportにログインします。
https://support.servicenow.com/now
※誰でも作成可能なServiceNowIDではなく、NowSupportアカウント用のアカウントが必要です。わからない場合はライセンス管理者にお問い合わせいただくとよいかと思います。
ログイン後、上部にあるタブから インスタンス > インスタンスダッシュボード を開きます。
インスタンスダッシュボードからバージョンアップを延長したいインスタンスを選択します。
予定されている変更一覧から、メジャーバージョンアップに関するものの変更番号をクリックすることで開きます。
「Family EOL Upgrade…」と書いてあるのが該当します。

開いた変更スケジュールページの画面上部にある「アップグレードの予定変更」を押下し、候補日時を選択します。

これでバージョンアップ時期を設定することができます。
バージョンアップの所要時間は場合によりますが目安は3~4時間です。
深夜にやっておくのが業務影響が少なくておススメです。
Family EOL Upgradeがない場合
Family EOL Upgradeがない場合は以下が考えられます。
新バージョンがまだリリースされていない
新バージョンがリリースされる時期は3月と9月あたりのため、それ以外の時期はそもそも新バージョンがリリースされていない可能性があります。
ServiceNowによる自動設定がまだ行われていない
新バージョンはリリースされているはずなのに、ServiceNowによる自動設定がまだ行われていない場合は自分で設定することも可能です。
インスタンスダッシュボードに戻りバージョンアップを延長したいインスタンスの右側にあるアクションボタンから
「インスタンスをアップグレード」を選択することで、自分で変更スケジュールを作成できます。

バージョンアップの期限について
上記方法でバージョンアップ日時を変更することはできますが、いつまでも先伸ばしできるわけではありません。
ある時期を超えて設定しようとすると、エラーメッセージが表示され、スケジュール設定もできません。
ここがバージョンアップの期限となるため、この日時までにバージョンアップ対応を完了させる必要があります。
正式版リリースから約2ヶ月後といったところですね。
補足:詳細画面
「アップグレードの予定変更」ボタンがある画面(インスタンスダッシュボードからバージョンアップを延長したいインスタンス選択→予定されている変更一覧から変更番号をクリックしたら開く画面)にある詳細タブでバージョンアップに関する詳細設定をすることができます。

こちらからターゲットバージョンの選択ができたり、ウォッチリスト追加することができます。
特にターゲットバージョンの選択には注意が必要です。
同じZurichでも、Patchの違いによって動作や画面表示に差異が生じる場合があります。
例えば、検証時と本番リリース時で適用されるPatchが異なると、検証した内容が網羅できなくなったり、本番環境で予期しないスキップレコードが発生する可能性があります。
バージョン選択時には、検証・本番ともに同一Patchで作業を行うことを推奨します。
以上になります。
冒頭で述べたように、どうしても期限内にバージョンアップができない時の延長願いについても別の記事で書いていこうと思います。

