こんにちは。SCSKの清水です。
Google Cloud のカンファレンスイベントGoogle Cloud Next Tokyo’23が国内4年ぶりに東京ビックサイトにて開催されました。
Platinumスポンサーとして当社も出展をした本イベントですが、当社登壇のパートナーセッション「製造業 DX 関係者必見!Google AI を組み込み、生産プロセスを変革するまでの七転び八起き」では CSAT(顧客満足度)にて最高評価をいただくことができました。
製造業向けの内容としてご紹介をしましたが、AIの活用に悩まれる全企業の皆様に向けて是非知っていただきたい内容になります為、
改めて本ブログを通して多くの皆様へ有益な情報をお届けできればと思います!
Google Cloud Next Tokyo ’23 セッションについて
Google Cloud Next Tokyo ’23は、基調講演、セッション、ブレイクアウトセッション、ハンズオンセッション、Expoブース、Innovators Hiveと盛りだくさんの内容で構成されていました。各セッションではテーマは様々でしたが、やはりAIに関する内容が多い印象を持ちました。そんな中、SCSKもパートナーセッションでやはりAIというテーマで40分間登壇をしております。
勿論リハーサルもあったのですが、やはりその時に前に立つのと本番で前に立つのでは視界も緊張感も大違いですね…!!!
圧巻の景色を前に、お集まりいただいた観客の皆様へ一つでも情報を持ち帰りいただきたい一心で当日ご説明いたしました。
SCSKセッションの中身をご紹介
製造業の某社様に向けて行った実際の導入事例を通して、
Google AIを組み込み生産プロセスを変革するために考えるべきポイントや、リアルな躓きや起き上がりを語りました。
大きく5つの章立てに分かれており、全量を文字ベースで見るのは大変だと思いますのでそれぞれ簡潔にご紹介いたします。
なお、当日の内容はオンデマンド配信としてGoogle Cloud Next Tokyo ’23の公式HPに掲載されておりますので、
フルバージョンはこちらからDay2のパートナーセッションをご確認ください。
※登録がお済でない方は、招待コード:FY23nx_P030 をご入力の上ご登録ください。
本セッションでお伝えしたかった事
当社セッションで何をお伝えしたかったのか、ずばり結論から申し上げます。
です。
はい、ピンと来ていない方も大丈夫です。順を追って紐解いていきましょう!
私たちが考える製造業の課題
まずは、製造業界を取り巻いている課題を整理していきます。製造業様向けのセッションでしたので、「製造業の課題」と書いてありますが、内容はその他業界の皆様にも通ずる課題と思っています。
上図はGoogleのGenAI「Bard」にも聞いた結果となっています。
少子化の影響で労働力人口の減少は不可避(総務省のデータでは2020年~2040年にかけて20%減少)である事、労働力人口減少に拍車をかけるように熟練工や技能人材が退職する等の影響で技術継承が難しくなってきている、さらにその熟練工や技能人材を抱えるために人件費がかかる といった、労働力に関わる問題が顕在化してきています。これらの課題にさらされている企業では、
- 労働力人口減少に対しての対策を考え続けなければならない
- 属人化する業務の置き換わりを検討する余地が残っている
- 本当に人がやるべきことか業務の仕分けを行う必要がある
という状態になっていると思っています。
では、どう解決していくか。弊社では一例として下記のような業界動向も踏まえて、AIの活用にヒントがあると考えています。
⇒ 今まで高かったAIへの参入障壁が下がって上記の課題解決を図りやすくなった!
AIサービスによる自動化の可能性
AIで解決を図れそうだと言っても実際、「AIで具体的にどんなことができるの??」と思われる方が大半かと思います。GoogleのAIでは幅広いタスクに対して、それぞれ処理を行ってくれるAIサービスは既にかなり出てきている状態です。ここではそのうちの一つ、製造業の外観検査工程を手助けする精度の高いAIを紹介いたします。
製造業のお客様に多い、「不良品を保管していないので、AIに使う画像も用意できない…」、「工場環境はインターネットに繋がっていないのでクラウドAIサービスを使うことができない」等の課題を解決しながら高い性能を誇るという、これだけあれば良いじゃん!となりかねない優れものになります。弊社も自信をもって数々の検証を実施して参りました。
しかし、実際は本番化まで至らないパターンが多かったということでたくさん転んできました。
- AI処理以外に画像をアップロードする手間が残ってしまう
- 検査対象が細かいので、画像処理が必要
- 目検よりも費用対効果が見込めない
etc…
これらは一例にすぎませんが、なぜ本番化につながらないのか弊社なりに学んできました。
AI単体で課題解決できるケースはかなり少なく、実際にAIを業務に活用する際には3つのポイントが重要です。
- AIがどの工程のどの作業を担うのかを決めないといけない(AI処理)
- AIに使用するインプットデータを整えることが必要(AI処理の前工程)
- インプットデータや処理したデータを蓄積して活用する(AI処理の後工程)
これらを全て見据えることで、予算化も含めてAIの導入検討ができるようになると学んできました。
導入事例のご紹介
ご紹介した事例は「某製造業様へ行った外観検査ソリューション導入プロジェクト」となります。
お客様は製品の外観検査工程において、こんな背景と課題を抱えていらっしゃいました。
- 製造パーツのワレ検査を目検で実施している
- 技能人材、個人の検査スキルに頼って検査している
- 上記に伴い製品を撮影・データを蓄積する環境は無い状態
これらの背景・課題に対して実施した内容はシンプルです。
- 外観検査工程にAIを組み込み省人化
- データドリブンな工場運営の実現
これにより原価削減・品質向上・AIを利用したマネタイズまで見据え、課題解決を図ることができそうという事で進めて参りました。
では実際どのような解決策となったのか。下図をご覧ください。
お客様のご協力はもちろん、Google Cloud サービスの活用や協業企業とも協力しながら
最終的にお客様へどのような結果をもたらすことに成功したか紹介しています。是非オンデマンド配信にてご覧ください。
SCSKを選ぶ理由
ここで一つ、こんな疑問が浮かぶ方もいらっしゃるかもしれません。
「導入を支援してくれるのは分かったけど、結局どこまで支援してくれるのSCSK?」
ご安心ください!!弊社ではクラウドAI体験から、運用保守までサポートさせていただく事が可能です。
使い始めから使いこなすまで、サポートいたします!
勿論ですが、既に取り組まれている範囲もお伺いした上で、お客様毎に必要なものを必要なだけご提案させていただきます。
AIというのはビジネスへの活用、業務への組み込み・適用が難しいサービスの一つだと弊社では考えておりますし、実際悩まれている企業の方々も多くいると存じます。課題解決を図ることができそうなベンダー様、あるいは弊社へご相談いただくことで、今お抱えのお悩みが解決されることを願っております。
おわりに
いかがでしたしょうか?
製造業の企業の皆様だけでなく、AIを活用したいと考えているすべての企業様にお伝えしたい内容でした。
当日ご参加いただいた企業の皆様には満足をいただけた結果となり、非常に嬉しく思います。
オンデマンド配信が公開されたことをきっかけに、より多くの方々に情報が届けばと思いこのブログを執筆いたしましたので、
是非、同様のお悩みをお抱えの方々にご紹介いただくと共に、この内容が皆様のAI活用の成功への一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!