Snowflake Intelligenceで始める生成AI活用 ― SCSKが伴走します

こんにちは、SCSK斉藤です🐧

2025年11月にSnowflake Intelligenceがついに一般提供(GA)になりました。こちらは生成AIを利用して自然言語によるデータ検索や要約を可能にしてくれるインテリジェンスエージェントサービスです。

前回のブログでは、Snowflake Intelligenceの概要とセットアップ方法について弊社松岡より紹介しました。今回はその続きとして、実際にSnowflake Intelligenceを利用する為の過程・SCSKならではの支援について案内します!

Snowflake Intelligence を始めるためのアカウント設定
Snowflake Intelligenceは、生成AIを利用して自然言語によるデータ検索や要約を可能にしてくれる機能です。利用開始するために必要なアカウント設定の手順を紹介します。

はじめに

企業が生成AIを活用するためには、データ活用が必要不可欠です。

Snowflake Intelligenceを活用することで「データが散在している」「非構造化データが活用できない」「誰が使えるのか不明」などの課題を解決することが可能です。

 

具体的には

データの一元管理:構造化・非構造化データを統合

権限設計:部門や役割に応じたアクセス制御を設定

 

Snowflake Intelligenceにより、現場の意思決定スピードが飛躍的に向上します。

つまり、データ活用は生成AI活用のスタートラインであり、Snowflake Intelligenceはその上で最大の効果を発揮するツールです。

 

利用シーン

例えばsnowflake Intelligenceは、こんな利用シーンがあります。

営業部門:

SQLやデータ分析に不慣れな営業担当者でも、「今月の地域別売上を教えて」と入力するだけで即座に分析結果を取得可能です。営業戦略の意思決定が迅速化。

製造部門:

設備稼働率や不良率などのデータが散在しがちな現場で、「今週のライン別稼働率を比較したい」といった質問を簡単に実行できます。改善活動に直結。

 

各機能の概要

それではSnowflake Intelligenceを利用するための準備をしていきましょう。

以下の4つの主要機能で構成されており、それぞれが異なる役割を担っています。ここでは、機能の概要をご紹介します。

また4つの機能は全て、Snowflakeの[AIとML]からアクセスできます。

1.Cortex Analyst

自然言語で問い合わせた内容を SQL に変換する Text-to-SQL サービスです。

会話型の質問をSQLクエリに変換することで、SQLの専門知識を持たないユーザーでも容易にデータへアクセスすることを実現します。

 

例)住んでいる国、ユーザー名、購入した商品のデータの場合

本機能により、「国ごとの購入数を教えてください」といった自然言語を解釈してSQLを組み立てることが可能

Cortex Analyst | Snowflake Documentation

2.Cortex Search

Snowflake内の非構造化データに対する高品質・低レイテンシの検索サービスです。

ベクトル検索とキーワード検索のハイブリッドアプローチを活用し、検索やAIチャットボット向けのRAG(Retrieval Augmented Generation)などのユースケースをサポートします。

 

例)住んでいる国、ユーザー名、購入した商品のデータの場合

本機能により、SQLを使わず日本のユーザーの検索が可能

Cortex Search | Snowflake Documentation

3.Cortex Agents

構造化・非構造化データの両方を横断してインサイトを提供するオーケストレーションサービスです。上述のCortex Analyst(構造化データ用)・Cortex Search(非構造化データ用)をツールとして活用し、LLMと組み合わせてデータ分析を実行します。

 

例)住んでいる国、ユーザー名、購入した商品のデータの場合

本機能により、AIボットが検索と分析を交えた回答を可能

また関西弁で回答する設定もできるんやで

Cortex Agents | Snowflake Documentation

4.Snowflake Intelligence

自然言語を使用してグラフなどのチャート作成や、テキストでの分析結果の返答を行います。

Cortex Analyst・Cortex Search を活用することにより、構造化データと非構造化データを含む様々なデータソースにアクセスし、統合的なデータ分析を行うことが可能です。

ガバナンス、セキュリティの観点としてはすべての回答については、その元となるソース(SQLクエリまたはドキュメント)まで追跡が可能です。また、Snowflake の既存のロールベースアクセス制御を活用することが可能です。

 

例)住んでいる国、ユーザー名、購入した商品のデータの場合

本機能により、一般ユーザーがチャット形式でデータ分析が可能

Snowflake Intelligence の概要 | Snowflake Documentation

 

SCSKならこんなサポートができます

みなさんSnowflake Intelligenceについて興味を持ってもらえたでしょうか?

Snowflake Intelligenceローンチパートナーの弊社ならではのサービスの一環として、以下が提供できます。

1.Snowflake Intelligence作成の伴走型支援

Snowflake Intelligenceの導入にあたり、業務に合わせたAIボットの設計から、実装・運用までを弊社がサポートしながら進める「伴走型支援」を提供します。

具体的には以下のような支援内容を想定しております。

 

SCSKならではの支援例)

・ユースケースに沿った生成AIモデルを選べるようサポート

・回答精度を上げる「整備→QA作成→検証→誤り修正」サイクルをサポート

・お客様のデータの特性や業務に合わせてCortex Agents、Cortex Analyst、Cortex Searchそれぞれの最適な分割方針を提案

・Snowflake Intelligence活用にあたり事前考慮すべきチャットやデータへの最適な閲覧/利用権限設計を提案

2.Snowflake導入から支援可能

Snowflake Intelligenceだけではなく、DWH/ETL基盤としてのSnowflakeの導入支援も可能です。PoC(概念実証)から始めて、段階的に本番導入まで進めることが可能です。

データ活用上流から運用/データ活用高度化まで一気通貫でサポートします。

サービスに関する最新URLは以下をご参照ください!

Snowflakeソリューション│SCSK株式会社|サービス|企業のDX戦略を加速するハイブリッドクラウドソリューション

 

最後に

一般的なデータ活用のファーストステップとして、BIの固定帳票/ダッシュボードの開発・リリースを目標として掲げられるお客様が多いかと思います。

ただ、実際にはプロジェクトの中で現場関係者を巻き込み切れず、各利用部門のニーズを正確に把握しきれないまま進めた結果、導入したものの「使われないBI」になってしまうという事態に陥ってしまうことも多いのではないでしょうか。

 

Snowflake Intelligenceを活用することで、会話型のやり取りを通じて構造化・非構造化データの分析が可能になります。これにより、事業部門側でのデータ利活用が促進され、現場から多様なニーズが顕在化することが期待できます。

さらに、Snowflake Intelligenceでは、ユーザーが入力するプロンプトや利用状況のログを分析できます。これにより、よくある問い合わせや分析軸を抽出し、固定帳票/ダッシュボードに反映することが可能です。

このように、Snowflake Intelligenceの活用とその利用状況をもとにしたBIのブラッシュアップを組み合わせることで、現場にとって「本当に使える BI」を提供し、社内全体のデータ利活用をさらに加速できると考えています。

 

引き続き、Snowflake Intelligenceの可能性を一緒に探っていきましょう!

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