LifeKeeperのプロダクトライフサイクル(サポート)を解説します

こんにちは SCSK 池田です。

3月に入り、桜の開花が待ち遠しい季節になりましたが、すでにお花見の予定を立て始めている人もいるとか。なかなか気が早いですね 笑
さて今回は、ちょっと解りづらいLifeKeeperのプロダクトライフサイクル(サポート)について解説したいと思います。

サポートレベルのフェーズは大きく3つに分けられる

LifeKeeperのサポートフェーズは、大きく以下の3つに分けられ、「技術的な支援」や「不具合などの問題への支援」の内容が異なります。
※細かく分けると「ライフサイクル年長プラス」というフェーズもありますが、説明を簡単にする為、本ブログでは3つについて解説します。

  サポートフェーズ サポート内容
1 フルサポート 未知の製品不具合に対するパッチを作成し提供する
2 メンテナンスサポート 既知の不具合に対するパッチを提供する。本フェーズ以降に発見された未知の不具合については最新バージョンへのアップデートを案内する。
3 ライフサイクル延長 標準のサポート契約に加えて、「ライフサイクル延長サポート」もご契約いただいた際に、メンテナンスサポートと同レベルのサポートを提供する
※ユーザーポータルからのお問い合わせに対しての回答となります。

それぞれのフェーズ毎の「技術支援」「不具合などの問題への支援」に関してサポートされる内容の違いは上記の通りですが、このほかにも以下のサービスが提供されます。

・ライセンスアカウントの再発行 ※ライセンスシステムのログインID再発行、バージョンアップ手順の案内を含む
・バージョンアップ版の無償利用
 
これらを整理すると以下のマトリクスで表現できます。
  サポートフェーズ ライセンスアカウント再発行 バージョンアップ版の無償利用 技術支援/問題対応支援 不具合パッチの利用
1 フルサポート
2 メンテナンスサポート
3 ライフサイクル延長 〇(※1)

(※1)標準のサポート契約に加えて、「ライフサイクル延長サポート」もご契約いただいた際に、メンテナンスサポートと同レベルのサポートを提供する

 

サポートフェーズ期間はOSによって期間が異なります

ご存じの通り、LifeKeeperにはLinux版とWindows版とありますが、OSごとにサポートフェーズの期間とその考え方が異なります。

Linux版のサポートフェーズ期間

以下の表をご覧ください。

こちらはサイオステクノロジー社の公式サイト「プロダクトライフサイクル」の画面となりますが、Lifekeeper for Linuxの最新バージョンであるv9.9.0は、フルサポート終了日以降が決定していないことが判ります。

この理由は、Linuxのサポート期間の考え方が次のアップデートリリース時が起点となるためです。

一つ前のバージョンであるv9.8.1を例にすると判りやすいと思います。
以下のようにv9.8.1は2024年3月にリリースされていますが、この時点ではフルサポートの終了日が決まっていません。

そして2024年9月に次のアップデートリリースであるv9.9.0がリリースされました。
この時点で、v9.8.1のフルサポート終了日が2027年8月末(v9.9.0のリリースから3年後)と定まるのです。

■LifeKeeper for Linux v9.8.1のサポート期間

 

次のアップデートリリースが起点になるなんてユニークな考え方ね

Windows版のサポートフェーズ期間

では、Windows版のLifeKeeperのサポートフェーズ期間はどうなるのでしょうか?

Linux版と異なり、最新バージョンのLifeKeeper for Windows v8.10.2のフルサポート終了日が既に決まっています。

従いまして、以下のように当該バージョンのリリース時点で、フルサポート期間、メンテナンスサポート期間、ライフサイクル延長期間の終了日が確定しています。

Windows版は「ライフサイクル延長期間」が短い

Windows版の場合、もう一点注意が必要なのが「ライフサイクル延長期間」が2年と短いという点です。Linux版とWIndows版のライフサイクルを並べてみました。Linux版の場合は5年のライフサイクル延長期間が設けられています。

特にLinux版Windows版の混在するシステムでは、ライフサイクル延長期間の違いを十分に理解した上で、「Windows版のライフサイクル延長期間の費用を見込んでなかった」ということがないように気を付けましょう。

 

LifeKeeperの次期バージョンに期待!

ここまでご説明したとおり、LifeKeeperはLinux版とWindows版で、サポートフェーズの考え方も期間も異なります。

これは製品開発の歴史などの背景によるものと思われますが、これにより少なからず誤解や混乱を招いている部分もある為、LifeKeeperの次期バージョンv10では、「LifeKeeper」という統一的な考え方にもとづいた製品開発に期待したいものです。

 

まとめ

今回は、LifeKeeperのサポートフェーズについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか?
まとめると、、、

・サポートフェーズは主に3つ(フルサポート、メンテナンスサポート、ライフサイクル延長)
・OSによりサポート終了の考え方が異なる
・Windows版の、ライフサイクル延長は2年と短い
・次期バージョンにおける製品サポートに関する考え方の統一に期待
著者について
池田 雄介

中学時代にMSXを手に入れ、N88-Basicでのプログラミングを覚える。その後、ユーザ企業の情シスから社会人人生をスタート。100人に1台程度しかパソコンが割り当たっていない時代に、Windows95のパソコンを全国展開、本社、支店、工場のLAN/WAN化を推進。WindowsNTサーバを弄りながら流行りのイントラネットや社外向けのサイト作成・運用など担う。
2002年に現在のSIerへ転職。2007年からオンプレミスや仮想環境を中心としたインフラ基盤の構築に携わり、2013年からLifeKeeperを担当。以来12年に渡り、LifeKeeperビジネスに携わってきた。
趣味は、草野球、ボウリング、バドミントン、キャンプ、天体観測、ゴルフ、お酒を嗜むこと、ドライブなど

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