こんにちは!SCSKの上野です。
Webサービスが多様化する中、様々なサイトにログインし、IDやパスワードを登録。どのサイトでどのパスワードの設定をしたか覚えきるのが難しくなってきていると思います。あまりにも色々なサイトに登録した結果、同じパスワードを使いまわしたり、パスワードを忘れてしまい再発行してしまった…という経験があると思います。
今回は、そんなID、パスワードを一元管理してくれるDropbox Passwordsについて紹介していきます。
パスワードを使い回すことがセキュリティ的に安全ではないと言われますが、ほとんどの人は特定のパスワードを使いまわしているのではないでしょうか?
現実的に、サービスそれぞれに対して別々のパスワードを設定するのは、記憶力に自信がある人でも不可能だと思います。
パスワード管理には以下の問題があります。
- 個々のサービスごとに複雑で推測されにくいパスワードを作成、記憶しておくことが困難
- パソコン上のExcelなどで管理することはできるが、Excelでは簡単に侵入され、全ての情報を抜き取られる可能性がある
- アナログ式の方法でメモを残しておいても、どこにメモしていたか分からなくなる。
こういった問題を取り除くためにもから、セキュアなパスワードの一元管理が必要になってきます。解決策として登場するのが、パスワード一元管理ツールです。
パスワード一元管理ツールとは、その名の通り、Webサイトやサービス、アプリごとに異なるIDとパスワードを一元管理するツールです。管理ツールにログインするためのマスターパスワードを覚えておくだけで、Webサイトやサービスごとに設定したIDとパスワードを自動的に入力してくれます。有料、無償共に様々な管理ツールが存在します。
今回は、パスワード一元管理であるDropbox Passwordsを紹介をしていきます。
Dropbox Passwords
Dropbox が提供するブラウザ拡張機能およびモバイル アプリです。
Dropbox Passwords で、アカウントのログイン情報とお支払い用カード情報の保存、複数デバイス間でのログイン情報の同期、ウェブサイトやモバイル アプリにログインする際のログイン情報の自動入力およびパスワードの提案などの機能を使用することができます。
Dropbox Passwordsへのログインも2要素認証であり、セキュアに一元管理できます。
この機能はDropbox全ユーザが追加費用なしに利用でき、無料版Basicでも利用できます。
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登録可能デバイス数
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登録可能ログイン情報
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Basic(無料版)
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3台
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50
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Basic以外の有料プラン
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無制限
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無制限
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9/1時点では、Dropbox Businessでは一部のユーザのみ利用可能となっています。
Dropbox Passwordsでは、ブラウザ環境に関係なく、パスワード管理ができます。
Chrome、Edgeでのサービスログインでもパスワード管理ツールを利用できるため、複数のブラウザを利用して作業を行う人にはメリットとなります。この複数のブラウザでも利用可能という部分が、ブラウザのパスワード管理機能と比較した際の強みです。
Dropbox Passwordsを使えば、一からログイン情報を端末に覚えさせる必要がなく、
Dropbox Passwordsをインストールだけで、それ以外のログイン情報を入力しなくてよく、セットアップが簡単になります。
実際にDropbox Passwordsをつかってみた
実際に拡張機能を使ってみました。
Dropbox Passwordsにログインすると、おすすめのサービス一覧が表示されます。
新規でサービス利用するために、アカウントを発行する場合はまず、このDropbox PasswordsにIDとパスワードを設定します。
今回は新規でInstagramのアカウント作成をしてみました。
「追加」から「アカウントを新規作成」を選択。
「アカウント名」の検索から「Instagram」と入力すればアイコンと共にウェブサイトのURLが出現します。
「強度の強いパスワードを提案」をクリックすると、自動でパスワードを作成してくれます。
パスワードは自由に変更することができ、「長さ」「数字」「記号」の数を指定する事ができます。
ここまで完了すれば、Dropbox PasswordsにサービスのURLが記載されているので、Webサイトに移動するとDropbox Passwordsのアイコンと共に先ほど作成したID、パスワードが自動的に入力され簡単にアカウントの作成をセキュアに行う事ができます。
既に利用しているサービスのパスワードをDropbox Passwordsに登録する場合は
それぞれの検索エンジンなどに登録されているパスワードを、「追加」からインポートできます。
複数のログイン情報がある場合、Dropbox Passwordsに登録するものだけチェックを付けインポートできます。
インポート機能を使わなくても、Dropbox にPasswordsの機能を拡張してから、サービスのログインを行うと、自動的にDropbox Passwordsに情報が登録されました。
利用してみて改善してほしいと思ったことは
- 新規アカウントを登録する際、有名なサービスであればこの機能を利用できるが、マイナーなサービスを登録する場合は、直接サービスのWebサイトでパスワードを設定し、その情報がDropbox Passwordsに登録されること(パスワードの自動設定ができない)
- スマホで既存のサービスにログインしたが、自動的にログイン情報が登録されなかったこと(スマホの性能のせいかもしれませんが…)
- 無料版では登録可能ログイン数が50ライセンスと少ないこと
まとめ
この拡張機能を利用するだけで、パソコンやスマホを買い替えた時に、再度ログインID、パスワードを打ち込む必要がなく、セキュアにパスワードの保管ができます。
覚えておく必要があるパスワードはDropbox Passwordsへログインするパスワードのみです。
既にDropboxを利用しているユーザであれば、このDropbox Passwords機能をぜひ使ってみてください。