爆発するAPIとAIトラフィックの課題を解決!次世代基盤「Kong API Gateway」の概要

こんにちは。SCSKの石田です。

本記事より、次世代APIプラットフォームとして世界中で注目を集めている「Kong API Gateway」についてのブログを開始したいと思います。初めてブログを投稿するため、至らない点もありますがご容赦ください。

昨今のエンタープライズシステムにおいて、クラウドネイティブ化やマイクロサービス化が進む中、システム同士をつなぐ「API」の数は爆発的に増加しています。第1回目となる今回は、なぜ今エンタープライズ企業においてAPIマネジメントが重要視されているのか、そして「Kong API Gateway」がどのようにその課題を解決するのか、概要を説明します。

 

爆発的に増加するAPIトラフィックと新たな課題

エンタープライズにおけるAPIマネジメントの重要性を語る上で外せないのが、APIトラフィックの圧倒的な増加です。

近年の複数のグローバル調査データ(※1)によると、現在のWebトラフィック全体の約70%以上がAPI経由の通信であると報告されています。さらに特筆すべきは、AI技術の普及に伴う変化です。Postman社の「2025 State of the API Report」等によれば、AI主導のAPI呼び出し(マシン間通信)が前年比で40%以上も急増しており、APIは単なるアプリケーションの連携口から「AIエージェントの実行レイヤー」へと進化しつつあります。

※1 参考:Postman「2025 State of the API Report」The State of API Security in 2024 | Resource Library等の各調査レポートより

このように、人間が操作する端末からの通信だけでなく、システムやAIによる自動化された大量のリクエストが飛び交う中、各システム(社内システム、SaaS、パブリッククラウド上のサービスなど)が個別にAPIを公開・管理したままでは、以下のような課題に直面します。

  • セキュリティのガバナンス低下: 認証・認可の仕組み(OIDCやmTLSなど)が各システムでバラバラになり、脆弱性の温床になる。
  • トラフィック制御の複雑化: AI等によるリクエストの急増や攻撃から、バックエンドシステムを保護する仕組みが統合されていない。
  • 運用負荷の増大: どのAPIが、誰に(どのシステムに)、どれくらい利用されているのかを一元的に把握できない。

これらの課題を解決し、増え続けるすべてのAPIトラフィックを安全かつ効率的に統合管理する仕組みこそが「APIマネジメント」であり、その入り口となるのがAPIゲートウェイです。

 

Kong API Gatewayとは?その特徴と強み

Kong API Gatewayは、世界で最も利用されているオープンソースベースのAPIゲートウェイの一つです。エンタープライズ環境でKongが選ばれるのには、大きく3つの理由があります。

1. 圧倒的なパフォーマンスと軽量さ

NGINXをベースに構築された軽量なアーキテクチャにより、極めて低いレイテンシで大量のAPIリクエストを処理できます。第三者評価機関であるGigaOm社のAPIマネジメントベンチマーク調査(※2)においても、他の製品と比較して圧倒的な高スループット(1ノードあたり毎秒5万件以上のトランザクション)と、サブミリ秒(1ミリ秒以下)の低レイテンシを記録し、その卓越したパフォーマンスが実証されています。AWSなどのクラウド環境やコンテナ環境との親和性が非常に高く、モダンなインフラ上でも軽快に動作します。

※2 参考:GigaOm「API and Microservices Management Benchmark」より

2. 豊富なプラグインエコシステム

Kongの最大の魅力は、APIのルーティング機能だけでなく、高度な要件を「プラグイン」として簡単に追加できる点です。例えば、トラフィック制御(レート制限)、高度な認証・認可(OIDC、OAuth2.0、SAML、OPA連携)、ログ転送などを、バックエンドのコードを改修することなくAPIゲートウェイ層で一元的に実装・自動化できます。Kongにて一元的にこれらの機能を集めることで、API開発者の負荷を下げることができます。また、プラグインはノーコード・ローコードで実装できる点も強みです。

3. あらゆる環境に対応する柔軟性

Kongはコンテナとして動作するため、オンプレミス、マルチクラウド、ハイブリッドなど、どこにでもデプロイ可能です。SaaS型の管理基盤である「Kong Konnect」を利用すれば、グローバルに分散したAPIゲートウェイ群を単一のコントロールプレーンで統合管理することも可能です。

 

SCSKとKongのパートナーシップ

私たちSCSKは、Kong Inc.の公式パートナーとして、商用版Kongにおけるライセンスの提供からシステム構築・導入支援まで、エンタープライズ企業様向けのサービスを展開しています。

多数のAPIが乱立する大規模環境への導入や、既存のレガシーシステムからモダンアーキテクチャへの移行に伴うAPI基盤の刷新など、お客様の課題に合わせた最適な構成をご提案可能です。「自社のAPI管理に課題を感じている」「Kongの導入を検討したい」といったご相談があれば、ぜひお気軽に「kong-sales@scsk.jp」までお問い合わせください。

 

まとめ・今後の連載について

今回は第1回のため、APIトラフィック増加の背景とAPIマネジメントの重要性、そしてKong API Gatewayの概要についてご紹介しました。APIを安全かつ効率的に公開・管理することが、これからの開発スピードを左右する重要な要素となります。

次回以降は、Kongの基本的なAPIのルーティングや、プラグインの具体的な「やってみた」、さらに今や欠かせない「Kong AI Gateway」の紹介まで、エンジニア目線でより詳細な技術情報をお届けしていく予定です。

次回もぜひご期待ください!

著者について

AWSを中心としたサーバレスなアーキテクチャの構築と、その上で動作するアプリの開発をするチームにいます。アジャイル、DevOpsのスタイルが好きです。
昨年はKongと生成AIの面白さに気付きました。

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