Amazon RDS for Oracle – 災害対策(リージョン間スナップショットのコピー)

Oracle データベースを使用しているお客様がデータベースの災害対策を考える際、検討すべきソフトウェアレプリケーション製品は Oracle Data Guard、Oracle GoldenGate などでしょうか。

しかし、一般的に市販のソフトウェアレプリケーション製品は高額で構成も複雑で、なかなか導入しにくいかもしれません。より安価で導入しやすい方法を模索しているお客様もいらっしゃるかと思います。

Amazon Relational Database Service (Amazon RDS) の機能の中に、事前に取得したスナップショットを別のリージョン(数百kmの距離)へ転送するサービスがあります。

今回は Amazon RDS for Oracle の機能のうち、リージョン間スナップショットをコピーする手順を紹介したいと思います。

リージョン間スナップショットのコピー

まず、事前に Amazon RDS for Oracle のスナップショットを取得します。
こちらは標準搭載されている自動バックアップ機能か、若しくは手動で取得したスナップショットでも構いません。

スナップショットの取得

 

スナップショットの取得は少し時間がかかるかもしれませんが、「ステータス」が利用可能になりましたらスナップショットを選択し、以下の図のように「スナップショットのコピー」を選択してください。

スナップショットのコピー

 

その後、「送信先リージョン」が選択欄にあるので、送信先のリージョンを選択します。目的が災害対策であれば東京から離れた場所のほうが良いかもしれません。もちろん、海外のリージョンも選択できます。

送信先リージョンの選択

 

「新しいDBスナップショット識別子」と「ターゲットオプション」などを必要に応じて入力して、「スナップショットをコピーする」ボタンを押すとスナップショットが簡単に別リージョンに複製されます。

その後、別リージョンに複製されたスナップショットを、通常の方法にて復元することが可能です。

まとめ

上述の紹介は両データベースに格納されている最新のデータが完全に同期されているとは言えませんが、スナップショット取得時点のデータは保護されるので、RPO要件がさほど厳しくないシステムの場合、この方法が検討に値するかもしれません。

最後に、目的が災害対策ではなく、国境を越えたビジネスの展開、本社と支店間のデータ連携、DWHデータベースの構築などのケースもこの方法で解決できる可能性があります。

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