サンフランシスコからこんにちは🌉
SCSKの松岡です。
サンフランシスコで開催されている、Snowflake Summit 25速報記事の第二弾です。
今回は、6/3のPlatform Keynoteで紹介された最新のサービスアップデート情報を中心にお届けしたいと思います。
6/2のOpening Keynoteに関する記事はこちら↓

Platform Keynote K2 (Tuesday, Jun 03, 09:00 PDT)概要

🎪会場の様子
会場はOpening Keynoteと同じホールでした。
昨日と変わらない盛り上がりの中、盛大な音楽とともに始まりました!
📝主なアップデート(セッションメモ)
セッション中に発表された主なアップデートを一気にご紹介します!
生成AI
- OpenAI、Anthropic、Meta、Mistralのような、主要なAIモデルが利用可能
コスト管理
- 組織全体のコスト管理を1つのビューで可能に
- アンバランスなコスト消費を通知でお知らせ
ADAPTIVE COMPUTE
- ウェアハウス管理の複雑さを解消するための機能
- ポリシーを指定することで、Snowflakeが自動で最適なコンピュートリソースの選定やスケーリングを実施

SNOWPIPE 価格体系の簡素化
- データ量に基づくシンプルな価格体系に変更
- 最大50%のコスト削減も可能に
HORIZON CATALOG
- データの自動分類、追跡、AIモデルのRBAC制御などが可能に
- Copilot for Horizon Catalogにより、操作や管理がより簡単に
- Power BIやTableauなど外部サービスもデータソースとして可視化可能に
SNOWFLAKE OPENFLOW
- 数百種類のコネクタが用意されており、構造化/非構造化データのパイプライン構築が容易に
- Oracleとの提携により、スケーラブルでコスト効率の高いCDCソリューション提供を実現

SNOWPIPE STREAMING
- レイテンシの低減とスループットの向上を実現
DBT PROJECTS
- DBTプロジェクトがSnowflake上でネイティブに実行可能に
- WORKSPACESのUIを刷新。ソース管理やDBT編集がブラウザ上で完結
※近日プレビュー公開予定
ZERO-ETL DATA SHARING
- ETLに伴う煩わしさを解消し、データアクセスの制御を維持しながら、安全なデータ共有を実現
SNOWFLAKE POSTGRES
- PostgreSQL互換のマネージドサービス
- Crunchy Dataの買収により開発が加速

GEN2 WAREHOUSES
- 分析、データエンジニアリングワークロードのパフォーマンス向上に重点を置いた次世代の標準ウェアハウス
DATA SCIENCE AGENT
- データサイエンティストがMLモデルの開発から運用までのプロセスを迅速かつ効率的に進めるための支援を行うエージェント機能
※近日公開予定

CORTEX AISQL
- 生成AIをクエリに組み込んで利用できる機能
- 画像や音声をインプットにできる独自関数を使用したマルチモーダルな分析
- 新しいデータタイプを用いた非構造化データの参照
- 条件を自然言語で指定したジョイン処理
- AI集計関数による可視化

SNOWFLAKE INTELLIGENCE
- ノーコードでAIが使える新しい会話型データエージェント

✉メッセージ
Keynoteの最後に、Snowflakeによって以下のようなことが実現できるとありました。
-
YOU CAN GET BETTER ECONOMICS
→ より優れた経済性(コスト効率)を実現できる -
YOU CAN GOVERN ALL DATA
→ すべてのデータをガバナンス(管理・統制)できる -
YOU CAN INTEGRATE ALL TYPES OF DATA
→ あらゆる種類のデータを統合できる -
YOU CAN DELIVER MORE BUSINESS IMPACT
→より大きなビジネスインパクトを生み出せる -
YOU CAN GET FASTER INSIGHTS
→より迅速にインサイト(洞察)を得られる -
YOU CAN LEVERAGE AI WITH YOUR DATA
→自社のデータを活用してAIを利用できる -
YOU CAN ACCELERATE BUSINESS GROWTH WITH AI AGENTS
→AIエージェントによってビジネス成長を加速できる
「データのすべてのライフサイクルをを包括的にサポートする」という意思が強く伝わってくる最後のメッセージでした。
最後に(感想)
初日、二日目のKeynoteともに、「Simplify(シンプル化)」というワードが繰り返し使用されていたのが印象的でした。
今回のSnowflake Summitでは、AIを高度な分析ツールとしてではなく、誰もが自然に使える機能として組み込むという方向性が明確に示されていたように感じました。
「シンプルさを中核価値とする」という発言の通り、発表されたアップデートは、操作性やユーザー体験を洗練させるものが多く、特にAIについては、専門家だけでなく、日常業務に自然に組み込んで活用できるレベルに進化していることが伝わってきました。
昨年のサミットでは、AIに関する内容が中心的に掲げられながらも、なかなか実用には至らなかった方もいたのではないかと思います。しかし今回のアップデートによって、AIによるデータ利活用がより身近に、より実務で活用できるようになるのではないかと感じました。
発表された多くの新機能の中について、気になるものから調査や検証してみたいと思います!