生成AIの ChatGPT(OpenAI)、Gemini(Google)、Claude(Anthropic)などの進化が激しいですが、それぞれのサービスの最新情報を収集し、新たにできることになったことを理解し、複雑なプロンプト(指示文)を使いこなすのに、そろそろ疲れてきていませんか?
生成AI疲れと、実際の一般の利用者視点、実際の業務の効率化視点におけるAI活用のひとつとして、Gensparkをご紹介します。
Genspark(ジェンスパーク)とは
Genspark(ジェンジスパーク)は、ChatGPTのような対話型AIと異なるエージェント型AI(Agentic AI)となり、検索から資料作成までを自動化する次世代型のAIオールインワンワークスペースとうたわれています。2026年3月時点では Genspark AI ワークスペース 3.0 がリリースされています。
ちなみに、Gensparkで「Gensparkとは?」を尋ねると、以下の回答が返ってきます。
Gensparkは「オールインワンのAIワークスペース/AIコパイロット」を掲げ、ブラウザ上(拡張機能のサイドバー)でページ要約・Q&A・タスク自動化までまとめて行えるサービスです。
中核となる”スーパーエージェント(Super Agent)”を中心に「考えて、計画して、実行する」自律型AIとなり、調査・コンテンツ作成・データ分析・電話・メールなどを「1つのプロンプト」で実行します。
30+モデル・150+ツール・700+ MCP連携を組み合わせ、スライド(Slides)、シート(Sheets)、ドキュメント(Docs)、画像(Designer)、デベロッパー(Developer)等の用途別の専門エージェントと協調して動作する仕組みになっています。Genspark AI ワークスペースのホームは、Genspark スーパーエージェントでした。
直近の2026年3月に新機能の自律型エージェント Genspark Claw もリリースされ、メール送信、カレンダー調整、Slack連絡など、複雑なマルチタスクを指示だけで自動化することも可能となっています。
Gensparkは、「調べる」→「まとめる」→「成果物(資料/文章/表/デザイン)作成」→「レビュー(ファクトチェック)」→「連絡やスケジュール調整」というような一連の皆さんが普段実施している業務をすべてAIで自動に実施することが最大の強みとなり、また複雑なプロンプトではなく、やりたい内容をひとつの指示で投げられるのが特徴です(例:〇×市場の調査して10枚のスライド作成して、PDFを集めて要約して、など)
Genspark 運営企業 MainFunc について
Gensparkの運営元は、MainFuncです。アメリカ カリフォルニア州パロアルトを本拠地とする企業で、創業者はBaidu(百度)出身のEric Jing(エリック・ジン氏)で、Microsoft、Google、Meta、Pinterest などの出身者によって2023年に設立されました。アメリカ以外には、シンガポールと東京にオフィスがあります。
現在、2億7,500万ドルのシリーズB資金調達ラウンドを経て、12.5億ドルの評価を受けています。
“MainFunc”という名前の由来は、コンピュータプログラミングの基本概念である「main function」に由来しており、プログラミングにおける main function(=主機能)はあらゆるソフトウェアアプリケーションの出発点として機能し、すべての操作がここから始まるのと同様に、MainFuncは技術分野において重要なプレーヤーとしての位置づけとなり、革新的なAI駆動製品の発信点となることを目指しています。
ジン氏は、「多くの人はまだAIチャットボットを使っている。チャットボットに質問し、回答をコピーし、貼り付けて、自分で仕上げる。それは AI支援の雑務であって、AIの変革ではない。」と現在のAI活用の限界を指摘し、MainFuncの掲げるビジョンは「ひとつの指示で、業務が完結」です。
オプトアウト(学習拒否)について
まず最初に、企業で利用する場合に問題になるのが入力したデータをAIに学習させないオプトアウト(学習拒否)だと思います。
Gensparkに限らず、AIチャットボットへ利用者が機密情報や個人情報などを誤って入力してしまった場合でも、入力したデータや検索履歴がAI学習に利用されないようにするのはオプトアウト(学習拒否)ですが、Gensparkではオプトアウト設定は、以下の手順で行えます。
左サイドバーの最下部のアイコンより[設定]を選択。
[アカウント]タブの「AIデータ保持」のスイッチをOffにします。(デフォルトではOnになっています)
AIチャット、AI画像、AI音楽、AI動画
まず、ChatGPTと同じ対話型AIである AIチャット(チャットボット)をご紹介します。
ここで見ていただいて分かるように、AIチャットを選ぶと、利用する生成AIを自由に選ぶことが可能になっています。
現時点では、ChatGPTは、GPT-5.4、GPT-5.4 Mini、GPT-5.4 Nano、GPT-5.4 Pro、o3-pro、Claudeは、Sonnet 4.6、Sonnet 4.5、Opus 4.6、Opus 4.5、Haiku 4.5、Geminiは、2.5 Pro、3 Flash Preview、3.1 Pro Preview、3 Pro Preview、また、イーロンマスクが率いるxAI社のGrok4 0709が利用することができます。過去には、DeepSeek、Mistralなども含まれていました。
つまり、Gensparkを契約するだけで、ChatGPT、Claude、Gemini、Grokを個別に契約することなく、それぞれを利用することが可能になります。
AIチャットでは、生成AIを選択することが可能ですが、通常問い合わせ(スーパーエージェント)においては、プロンプトで支持されたタスクに最適な生成AIをGenspark側が自動で組み合わせて利用するため、利用者側で生成AIを選ぶ必要はなく、生成AI毎の得意・不得意を理解している必要もありません。また、最新の生成AIがリリースされると自動的にGensparkに組み込まれることになります。
次に、AI画像生成も同じです。
見ていただいて分かるように、画像生成するAIを選択することができます。
最近話題の GeminiのNano Banana Pro、Nano Banana 2から、ByteDance Seedream v5.0 Lite、Flux 2、Flux 2 Pro、GPT-Image 5.0、Recraft v3、Ideogram v3、Qwen Image 2、Recraft Clarity Upscale、Baria Background Remover、Text Removal から選択が可能です。
なお、Baria Background Remover(背景削除)、Text Removal(文字削除) については入力画像が必須となります。
AI音楽生成も、ElevenLabs Music、MiniMax Music 2.5、Mureka Song、Lyria2 Music Generator、ElevenLabs Sound Effects、CassetteAI、Mureka Instrumentalから選択が可能です。
AI動画(ビデオ)生成も、Gemini Veo 3.1、Gemini Veo 3.1 Ref、Gemini Veo 3.1 First-Last Frame、Sora 2、Sora 2 Pro、Gemini Veo 3、Kling V3、Kling V3 Motion Control、Kling O3 Image-to-Video、Kling O3 Refelence-to-Video、Seedance v1.5 Pro、Grok Imagine Video、MiniMax Hailuo-2.3 Standard、PixVerse V5、Seedance Pro Fast、Fal Lipssync V2、Wan V2.6、Vidu Q3、Runway、ByteDance Video Upscalerから選択が可能です。
AIチャットと同じですが、AI画像生成、AI音楽生成、AI動画(ビデオ)生成についても、Gensparkを契約するだけで、Nano Bananaを始め様々は専門の生成AIを利用することが可能になります。
ちなみに現在キャンペーンが実施しており、有償契約を行うと2026年末まで AIチャットとAI画像生成は無制限に利用することができます。(クレジットが消費されません)
実業務での利用シーン AIスライド、AIシート活用
次は、Gensparkの本領であるエージェント型AIで、実際に「調べる」→「まとめる」→「成果物(資料/文章/表/デザイン)作成」→「レビュー(ファクトチェック)」→「連絡やスケジュール調整」と言った業務での利用をイメージした利用方法についてご紹介します。
利用シーンとして「オンラインストレージのマーケティング業務」を例としています。
背景としては、最近、オンラインストレージのニーズが再び高まってきているからとなります。
オンラインストレージとは、Dropbox、OneDrive、Google Drive、Boxと言ったサービスになります。DropboxやBoxは10年以上前からサービス利用されていますが、最近ニーズが高まっている背景として、①各種システム(サーバ)がクラウドへ移行され、企業内にファイルサーバだけが残っている(クラウド移行したい) ②単純にWindowsファイルサーバをクラウド移行すると、バックアップ設定やソフトウェア(OS含む)のパッチ適用・バージョンアップなど運用管理負荷が変わらない。さらに ③ランサムウェア対策としてデータ復元が容易なファイルサーバサービスを利用したい、などが挙げられます。これまでオンラインストレージを、社外とのデータ共有やファイル受け渡しにしか利用していなかったが、改めて社内ファイルサーバとして活用を検討する企業が増えています。
SCSKは、2017年に日本初のDropboxサービスパートナーに認定(2026年3月時点で当社のみ)されており、単純にDropboxのライセンス販売をするだけではなく、Dropboxの導入支援(初期設定、ID/SSO連携)から、ファイルサーバからのデータ移行、運用支援ツールの提供やトレーニングを含む活用支援など様々なサービスをご提供しています。
ということで、Genspark でオンラインストレージのマーケティング調査を実施します。
まず、マーケティング調査報告書を Genspark の AIスライドで作成してみます。
デフォルトで様々なテンプレートが準備されており、自社向けの独自テンプレートで作成することも可能ですが、今回はデフォルトで準備されている「マーケティング戦略 2025」を利用し、プロンプトは「オンラインストレージの主要サービスを比較し、国内市場シェア、Dropboxの販売促進を行うためのマーケティング戦略をまとめてください」としました。
プロンプトをより詳細に記述することで、アウトプットの精度を向上させることが可能ですが、今回は一般の利用者を前提として作りたいアウトプットをひとつの指示で行っています。
先ほどの指示で上記のスライドが作成されました。Genspark の追加の指示サンプル「3ページ目の市場シェアデータを円グラフまたは棒グラフに変換して視覚的にわかりやすくしてください」にあるように細かい調整を行うことも可能です。
また、そのまま[ファクトチェック]や[AI編集]を行うことができ、[高度な編集]にて直接文字の修正などを行うことも可能です。
他の生成AIでは、アウトプットが画像イメージやPDFで出力され、直接アウトプットを編集することができないケースが多いですが、Genspark のAIスライドは、このように直接編集することが可能です。さらにエクスポートを行うことができます。
PDFはもちろんですが、編集が可能なMicrosoft Powerpoint(PPT形式)やGoogle Slidesでエクスポートすることが可能です。
現状のAIスライドはきちんとPPTの枠内に収まっていないなどがよくありますが、追加指示(スライド◯を文字の大きさや余白を調整して枠内に収まるように)で修正することは可能ですが、細かい修正についてはPPTで実施した方が圧倒的に早いです。
完成したマーケティング報告書は、ここで掲載はしませんが、日本の市場規模と年成長率(CAGR)、2034年の市場規模、各サービスのシェア、主要4サービス比較表(Dropbox、Box、OneDrive、Google Drive)、Dropboxの勝ち筋、DropboxのSWOT分析、最後にDropboxの販売戦略についてのアウトプットが行われています。特に、販売戦略については、ターゲット、差別化するメッセージ、重要KPIなども提示されています。
Genspark のインプットとなるデータは、一般に公開されているWebサイトのデータ以外にも、Genspark が独自に購入しているデータも含まれています(詳細は後述)
同様のマーケティング調査報告書を、自社(自分)で作成するには何時間、何日か掛かりますし、外部調査企業へ依頼すると時間以外にお金も掛かりますが、Genspark の AIスライドであれば数分で完成します。
Gemini(Canvas)で同様のことができますが、PPTにするには、Google Slidesで一旦エクスポートし、再エクスポートする必要があります。
これは、個人的な意見ですが、他の生成AIで作成すると、初回は期待値の40~60%の出来栄えからスタートし、その後プロンプトの調整で70~90%の出来栄えになるイメージですが、Genspark は、最初から70~80%の出来栄えが完成するイメージです。
先ほどのマーケティング報告書の戦略ターゲットのひとつに、SMB(20から500名)、クリエーター(代理店・制作会社・動画編集者)とありましたので、ターゲット企業の調査を Genspark の AIスライドを利用して実施してみます。
AIシートのプロンプトに「日本国内で従業員数が20名から500名までのクリエーター会社、映像制作会社、コンテンツ制作会社をリストアップしてください」としました。
数分で、約200社の企業のリスト(スプレッドシート)が制作されました(会社名はマスキングしています)
このスプレッドシートも元にしてさらに AIシートで都道府県分析などを行ったりすることも可能です。
AIシートは、Excelとしてエクスポートをすることも可能ですが、今回の企業調査においては、外部の有償の企業データベース「Crunchbase」を活用しているため、Excelでのエクスポートはできなくなっています。
このスプレッドシートを元に企業で保有するハウスリストと突き合わせることも可能ですが、今回は、それとは別にターゲットのリード獲得のために、AIシートへ「日本国内で従業員数が20名から500名までのクリエーター会社、映像制作会社、コンテンツ制作会社の参加者が多い2025年に開催された国内イベントをリストアップしてください」を指示することにしました。
数分で、クリエーター会社・映像制作会社・コンテンツ制作会社(従業員20〜500名規模)の参加者が多いイベントがスプレッドシートにまとめられました。さらに、特におすすめのイベントとして、①コンテンツ東京2025(7月)、②Inter BEE 2025(11月)、③VIDEOGRAPHERS TOKYO ONLINE 2025(10月)の3つが挙げられていました。
これらイベントのさらなる調査や、実際の広告・イベント企業への情報の裏どりが必須ですが、これらのイベントへ参加しターゲット企業のリードを獲得することも可能です。
今回のAIシートは問題なくExcleでエクスポートが可能です。
まとめ
Genspark(ジェンスパーク)とは?から、対話型AI(AIチャットボット、画像・音楽・動画生成)、エージェント型AI(Agentic AI)である AIスライド、AIシートの活用例を紹介しました。
AIスライドは、マーケティング調査だけではなく、提案書骨子を作成し、骨子をプロンプトで指示することで、数分で提案書の叩き台を作成することが可能です。大量のPDF資料を元にしてサマリ資料を作成することもできます。
AIシートは、Excelのマクロやピボットテーブル、グラフなど複雑な操作を知らなくても、Excelスプレッドシートを元にして、加工・分析し報告書を作成することが可能です。
対話型AIのAIチャットボットや画像・音楽・動画生成は、利用されていた方が多いと思いますが、エージェント型AI(Agentic AI)のAIスライドやAIシートは、普段の実業務を効率化するのに有効です。
Genspark では、対話型AIを「基本エージェント」、エージェント型AIを「高度なエージェント」と定義しており、以下のように業務の効率化に寄与できる便利なエージェントがたくさんあります。
| エージェント種別 | エージェント名 | 概要 |
| 高度なエージェント | Genspark スーパーエージェント | 自動調査(旅行計画・予約、記事・動画生成など) |
| AIスライド | スライド生成 | |
| AIシート | スプレッドシート生成 | |
| AIドキュメント | ドキュメント生成 | |
| AIデベロッパー | Webサイト・アプリ開発 | |
| AIデザイナー | ポスター、チラシ、ロゴなどあらゆるデザイン制作 | |
| フォトジーニアス | 話して写真編集(iOS、Android) | |
| クリップジーニアス | 動画編集 | |
| AIポッドキャスト | ポッド(音声番組)生成 | |
| ディープリサーチ | 深層研究(Deep Research) | |
| ファクトチェック | 複数ソースを用いた検証 | |
| 通話代行 | 電話アシスタント | |
| ダウンロードエージェント | AIドライブへダウンロード | |
| 基本エージェント | AIチャット | AIチャットボット |
| AI画像 | AI画像生成 | |
| AIオーディオ | AI音声変換 | |
| AI音楽 | AI音楽生成 | |
| AIビデオ | AI動画生成 | |
| 翻訳 | AI翻訳 | |
| ミーティングメモ | AI会議議事録生成(iOS、Apple Wacth、Android) |
上記エージェント以外にも、Speakly(音声入力)、AIドライブ、AI Inbox(メール/カレンダー管理)などもありますので、また次の記事で紹介していこうと思います。
[追記] Speakly、Deep Researchの記事です。


















