実践で役立つ!Catoの小ネタ&深堀りTips集

本記事は TechHarmony Advent Calendar 2025 12/17付の記事です
こんにちは!SCSKの野﨑です。
今回は、Cato Cloudを利用する上で気になっていたことや、よくお問い合わせのあるものを簡単にまとめてみました。
主にCMA上の内容となりますが、ご覧いただけますと幸いです!
① Events フィルタリングの”Contains”について

Events から条件を絞ってフィルタリングを行う際、一致条件を選択することができますが、
部分一致で検索したい場合は、Contains の利用が便利です。

例えば、複数のドメイン(*.microsoft.com)宛ての通信を検索したい場合、is, in では一つずつ指定する必要があるため手間がかかりますが、”Contains: microsoft”で検索すれば、メインに”microsoft”が含まれたすべてのドメインを検索にかけることができます。Application や URL など、Field で他のものを選択した際にも同じ形で検索することが可能です。

例として、”teams.microsoft.com” への通信イベントを検索する際…

▼is の場合
microsoft の指定だけではヒットせず、teams.microsoft.com で指定することにより、該当ドメインのイベントが出力されます。

Contains の場合
microsoft を指定した場合、”microsoft”が含まれたすべてのドメインを検索できます。

ヒットする文字列が検索されるため、microso のような指定でも検索が可能です!

inis と同じ検索結果になるため、使う場面はあまりなさそうです…
基本は
完全一致 → is
部分一致 → contains
という使い分けがおすすめ!
② DNS Protectionでブロックされた際のEvents表示

あるドメインに対して接続に失敗するにもかかわらず、Events上で Domain Name で検索しても接続不可のドメインが表示されずにブロックログが見れない、というお問い合わせをいただくことがあります。
その原因の1つとして、該当通信が DNS Protection 機能でブロックされている可能性があります。

例として、以下イベントログからは、あるドメインが DNS Protection によりフィッシングサイトと判定されてブロックされていることがわかります。

しかし、該当ドメインは DNS Query として表示されており、 Domain Name では表示されません。

そのため、Domain Name で検索してもヒットしない場合は、DNS Query で検索をかけると、ブロックログが確認できるかもしれません…!

また、DNS Protection にてブロックされた場合、”DNS Protection Category”に、どのカテゴリでブロックされたかが表示されます。(カテゴリ一覧は Security > DNS Protection より確認できます)

ドメインへのアクセスがブロックされるのに Domain Name で表示されない場合は、上記をお試しください!

③ ワイルドカード指定での設定について

もう一つよくお問い合わせいただく内容として、

あるドメインを、サブドメインも含めてワイルドカード指定

(*.microsoft.com など)でポリシールールの条件として指定したいんだけど、どう設定したらいい?

というお問い合わせを受けることがあるのですが、現状Cato Cloudでは、ワイルドカード指定でのポリシールール等の設定はサポートされていません…

*.microsoft.com でルール条件に指定しようとすると、以下のようにエラーとなってしまい、設定ができません。

Cato でのドメイン・FQDN ごとの指定方法は以下のようになります。

・FQDN(例:support.microsoft.com)
FQDN として指定!

・ドメイン(例:*. microsoft.com)
「*」を除いて、Domain として指定!

・URL(例:*microsoft.com*)
→ Cato では部分一致による URL 指定はサポートされていないため、
 FQDN の完全一致、または Domain 単位で指定!
microsoft.com をドメインとしてファイアウォールルールなどの条件に指定すると、microsoft.com を含むすべてのURL(ドメイン名)が対象となります。
(例:www.microsoft.com)
そのため、特定のドメイン名を個別で条件指定したい場合は、FQDNにて指定する必要がありますので、ご注意ください!
④ NAT Translation の確認方法

設定したNATルールが正しく適用されているかわからないといった問い合わせもいただくことがあります。
NAT 変換後の IP アドレスは、Events の Public Source IP から確認することができます。
Public Source IP が意図したものになっていれば、NAT ルールは正しく適用されていると判断できます。

例として、主なパターンを紹介します。

パターン①
IP Allocation で固定の PoP IP アドレスを取得していて、そのアドレスに変換されるようなNAT ルールを作成
指定の IP アドレスが出てくる

パターン②
特定の PoP を指定し、その PoP を通って Cato に接続するようなルールを作成している
PoP の IP アドレス範囲内のアドレスが出てくる

パターン③
Cato を経由しているが、上記のような設定は特にしていない
最寄りの PoP のグローバル IP アドレスが出てくる
NAT が意図した IP アドレスへ変換されていないように見える場合、そもそも 設定したNAT ルール(Network Rules)にマッチしているかも確認する必要があります。
どのネットワークルールにマッチしているかを確認するには、Network Rule の項目から確認することができます。設定した NAT ルールにマッチしていない場合、ルール条件を見直す必要があります。            

また、Catoの設定変更は、反映までに時間がかかる場合があります。ネットワークルールの設定が反映されてないことも、マッチしない原因の一つとなります。

ルール条件にはマッチしているけど、そのルールが適用されていないということが起きた場合は上記の可能性が考えられるので、ご確認ください!

まとめ
今回は、CMAを利用する上で気になっていたことや、よくお問い合わせのあるものについてまとめてみました。
皆様のCato Cloudの利用において、少しでも役に立つ情報があれば幸いです!
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