こんにちは。SCSKの島村です。
Gemini Enterprise 『Plus』 のライセンスを購入したので、実際に何ができるのかを整理してみました。
本記事では、
『Gemini Enterprise』について色々と調査し、実際に触ってみましたので、その魅力について少しだけご紹介させていただければと思います。
エージェント時代を全社規模で支えるための再編です。従来バラバラだった製品群が1つの傘の下に整理され、以下の 3つの柱 で構成されています。
3つの柱の連携
Gemini Enterprise App のエディション比較
3つの柱のうち、今回購入した「Plus」ライセンスが関わるのは Gemini Enterprise App です。
Gemini Enterprise App は従業員の日常業務をAIで加速するためアプリケーションですが、エディションによって利用できる機能の幅が大きく異なります。
「Plus で何が解放されるのか?」を理解するために、エディションの違いを整理します。
また、App 単体で完結しない開発者向けの検証(ADKでのエージェント構築、Google Chat へのデプロイ等)は Gemini Enterprise App にも踏み込むことになります。Plus ライセンスには Agent Platform の利用権も含まれているため、本シリーズではその領域もカバーします。
Business で十分な人 / Standard以上が必要な人 とは?
Business で十分なケース
- 個人またはチーム単位でAIチャットを活用したい
- ノーコードのAgent Designerで簡単な自動化を試したい
- 高度なセキュリティ要件は今のところ不要
Standard / Plus が必要なケース
- ADKで独自エージェントを構築して社内展開したい
- サードパーティ製エージェント(ServiceNow、Salesforce等)を導入したい
- VPC-SC やデータ所在地の制御が必要(金融・医療等の規制業界)
- 300人超の組織に全社展開したい
Plus で利用可能な主要機能の全体像
エディションの違いを押さえたところで、Plus で実際に何ができるのかをカテゴリ別に整理します。大きく 4つのカテゴリ です。
日常のWorkspace利用からエージェント開発まで、幅広い活用が可能です。
Gemini Enterprise App(Plus エディション)で利用できる機能は大きく4つのカテゴリに分かれます。
- ADK カスタムエージェントの導入
- サードパーティ製エージェントの利用
- Gemini Code Assist Standard
- VPC-SC / CMEK / データ所在地によるセキュリティ強化
- NotebookLM のコンプライアンス機能
Gemini in Google Workspace
| アプリ | メール要約、返信案生成、トーン調整 |
| Gmail | 文章生成、校正、要約、翻訳 |
| Google ドキュメント | 関数提案、データ分析、自動分類 |
| Google スプレッドシート | 関数提案、データ分析、自動分類 |
| Google スライド | スライド自動生成、画像生成 |
| Google Meet | リアルタイム議事録、翻訳字幕 |
| Google Chat | 会話要約、スペース横断検索 |
NotebookLM Enterprise
- マルチソース対応(PDF、Google ドライブ、Webページ、YouTube、音声等を1ノートブックに最大50ソース)
- 1ソースあたり最大50万ワードの大容量対応
- ソースのみに基づく回答(ハルシネーション防止)+ インライン引用
▢ Studio 出力機能(ソースから多様な成果物を自動生成)
| 機能 | 説明 |
| 音声解説(Audio Overview) | ポッドキャスト形式の音声要約、ライブQ&A対応 |
| スライド資料 | ソースからスライドデッキを自動生成 |
| 動画解説 | ナレーション付き動画ウォークスルー |
| マインドマップ | ソース内容の構造を視覚化 |
| レポート | ブリーフィングドキュメント、スタディガイド、ブログ投稿等 |
| フラッシュカード | 学習・研修用のカード生成 |
| クイズ | ソース内容に基づくテスト問題生成 |
| インフォグラフィックス | ソース内容のビジュアル化 |
- 組織全体での共有・管理
- 監査ログ・アクセス制御(コンプライアンス機能)
- 管理コンソールからの組織設定
Agent Platform 連携
| レイヤー | 役割 | 主な機能 |
| Build(構築) | エージェントを作る | ADK / Agent Studio / Agent Garden / Model Garden / Grounding / MCP |
| Scale(スケール) | 本番で安定稼働させる | Agent Runtime / Sessions / Sandbox / Memory Bank |
| Govern(ガバナンス) | 安全に統制する | Agent Gateway / Identity / Registry / Model Armor / Policy |
| Optimize(最適化) | 継続的に改善する | Evaluation / Simulation / Observability / Optimizer |
Agent Platform のコア機能(開発者向け詳細)
Build(構築)
| サブカテゴリ | 機能 | 説明 |
| フレームワーク | Agent Development Kit(ADK) | コードファーストのエージェント構築 |
| 3P agent frameworks | LangChain等サードパーティフレームワーク対応 | |
| 開発環境 | Agent Studio | ビジュアルUIでのプロンプト開発・テスト |
| Agent Garden | テンプレート集(財務分析、コード刷新等) | |
| API・モデル | Gemini API and Model Garden | Gemini モデル群への統一アクセス |
| Gemini models | Gemini 3.1 Pro / Flash 等 | |
| 3P and open models | Claude, Gemma 等 200+ モデル | |
| Model training | カスタムモデルのファインチューニング | |
| Model inference | モデル推論エンドポイント | |
| ツール・データ | A2A(Agent-to-Agent) | エージェント間通信プロトコル |
| MCP | Model Context Protocol 対応 | |
| A2UI | エージェントからリッチUI生成 | |
| Grounding | Google検索・カスタムデータで根拠付け | |
| Search | エンタープライズ検索 | |
| RAG | 検索拡張生成 | |
| Cloud Marketplace | パートナーツール・エージェントの導入 |
Scale(スケール)
| 機能 | 説明 |
| Agent Runtime | サブ秒コールドスタート、数日間の長期実行対応 |
| Agent Sessions | 会話セッションの管理、カスタムセッションID |
| Agent Sandbox | コード実行・ブラウザ自動化を安全に隔離 |
| Agent Memory Bank | 会話から長期記憶を自動生成・プロファイル化 |
Govern(ガバナンス)
| 機能 | 説明 |
| Agent Gateway | サブ秒コールドスタート、数日間の長期実行対応 |
| Agent Identity | エージェントごとに暗号化ID付与、最小権限の原則 |
| Agent Registry | 承認済みエージェント・ツール・スキルの一元カタログ |
| Agent Anomaly Detection | 異常な推論パターンの検出 |
| Model Armor | プロンプトインジェクション対策 |
| Agent Policy | エージェント動作ポリシーの定義 |
| Agent Security | 脆弱性スキャン・脅威検出ダッシュボード |
| Agent Compliance | コンプライアンス要件への準拠 |
Optimize(最適化)
| 機能 | 説明 |
| Agent Evaluation | 本番トラフィックでの継続的スコアリング |
| Agent Simulation | 合成ユーザーとの対話テスト(出荷前検証) |
| Agent Observability | 推論過程の可視化・実行トレース |
| Agent Optimizer | 失敗パターンの自動クラスタリング・改善提案 |
最後に(まとめ)
今回は『Gemini Enterprise』について概要編として全体像をご紹介させていただきました。
- Gemini Enterprise は「App(従業員向け)」「Agent Platform(開発者向け)」「for CX(顧客向け)」の3本柱で構成される統合ブランド
- 今回購入した Plus は Gemini Enterprise App の上位エディションで、ADKカスタムエージェントや高度なセキュリティ機能がフル利用可能
- Agent Platform で作ったエージェントを Enterprise App 経由で従業員に届ける一気通貫の設計が可能
今後とも、AIMLに関する情報やGoogle CloudのAIMLサービスのアップデート情報を掲載していきたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!




