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こんにちは。入社一年目の曲渕です。
現在はAWSの技術習得に向けて勉強している最中です。その際に AWS Cloud9 を使ったAWSのハンズオンを実施したのですが、私のAWSアカウントではCloud9が使用できなくなっていました。そこで本記事では、私と同じような状況になっている方や今年入社される方の参考になればと思い、Cloud9に代わるサービスをご紹介させていただこうと思います。
背景
AWS Cloud9 とはAWSが提供するサービスの一つで、ブラウザを通じてクラウドベースでコードの記述、実行、デバッグができる統合開発環境(IDE)です。利点として、リアルタイムで共同作業ができることや必要なツールなどがあらかじめ設定されており、開発環境のセットアップが簡単なことが挙げられます。
そんなCloud9ですが、私のAWSアカウントでサービスにアクセスしようとすると、以下のような表示が出ます。
原因はAWSが2024年7月25日以降のCloud9を含むいくつかのサービスで新規利用受付を終了したためです。そのため、新人の方で私のように配属された後にAWSアカウントを作成した場合は、Cloud9が使用できなくなっています。もしかすると案件などでお客様側からAWSアカウントを払い出してもらった方も同じ状況かもしれません。
(2024年7月25日以前にAWSアカウントでCloud9を使用されていた方は現在でも利用可能です)
この問題を解決するために、この記事ではCloud9の代替策となる3つのサービスの概要について記述します。
Cloud9の代替えサービス
ご紹介させていただくサービスは以下の3つです。
Amazon SageMaker Studio コードエディタ
概要
Amazon SageMaker Studio コードエディタはAmazon SageMakerの機能の一部です。任意のVPC内に置くことができたりなど、ほぼCloud9と同等の環境を構築することができるというメリットがあります。デメリットとしては起動・削除に時間がかかることやリソースを消したい場合にドメインやユーザーの削除も必要な点が少し面倒です。また、デフォルトでdocker コマンドが使えないため、コンテナを使うためにDockerfileのイメージをリポジトリにプッシュしたいときなどはdockerコマンドのインストールが別途必要になります。
AWS CloudShell
概要
AWS CloudShell は Amazon Linux 2023 ベースのブラウザから操作できるシェル環境です。無料で使用することができ、すぐに実行できるというメリットがあります。ファイルのアップロード、ダウンロードも可能です。しかし、デフォルトのディスク容量が1GBのみのため、大きなファイルを実行するのには不向きというデメリットがあります。また、任意のVPC内に置くこともできません。
Amazon CodeCatalyst
概要
Amazon CodeCatalystは開発者がソフトウェアを迅速に構築、テスト、およびデプロイできるように設計された統合ソフトウェア開発サービスです。CI/CDパイプライン (ソフトウェアの変更を自動でテストし、ビルドし、デプロイするプロセス)を簡単に実現することができ、Cloud9のインスタンスを立ち上げることができるメリットがあります。しかし、現在(2025年2月25日)は東京リージョンで使用することができず、米国(オレゴン)リージョンと欧州(アイルランド)リージョンのみで使用可能となっています。またAWS Builder IDの作成などの初期設定が必要というデメリットがあります。
まとめ
今回はCloud9の代替サービスの概要について簡単にまとめてみました。案件によっては使えないサービスなどもあるかと思いますが、勉強のためのハンズオンの参考になれば幸いです。構築手順については参考資料を見ていただければと思います。また、Cloud9のほかに以下のサービスも新規利用の受付を終了しているようです。
- S3 Select
- CloudSerch
- SimpleDB
- Forecast
- Data Pipeline
- CodeCommit
参考資料
AWS Cloud9が突然、新規利用不可に? 代替策「SageMaker Studio コードエディタ」の利用手順 #cloud9 – Qiita
AWS CloudShell を早速使ってみました #reinvent – Qiita