LifeKeeperの管理コンソール「LKWMC」を解説

LifeKeeperでは管理コンソールを用いて、設定投入やパラメータ確認、手動切替などを手軽に行うことが可能です。
今回は、LifeKeeperの管理コンソールである「LKWMC」について解説していきます。

概要

LifeKeeper Web Management Console (LKWMC) は、Webベースの管理コンソールです。
LKWMCを使用することにより、ブラウザを通じてクラスタの管理や操作、監視を行うことができ、GUIを利用することで、より直感的にLifeKeeperの操作が可能になります。

LKWMCは、従来の管理コンソールと比較し、LifeKeeper専用のGUIアプリケーションをクライアントPCへインストールする必要がなく、Webブラウザーを利用して多様なデバイスからアクセス可能です。
また、LifeKeeperノードにログイン(sshなど)したり、クライアントに専用のGUIアプリケーションを起動する必要もありません。

 

仕組み

以下イメージ図です。

LKWMCでは、LifeKeeperのクラスターを構成する各サーバーへ、[GUIサーバー]と、[REST APIサーバー]をインストールします。
GUIを利用する際には、Webブラウザーを利用しアクセスを行います。
Webブラウザーの画面上で各種操作を実行すると、[GUIサーバー]がクラスター上の各サーバーの[REST APIサーバー]と通信することで、LifeKeeperが保持する各種リソース状態の取得・操作が可能です。

これにより、LifeKeeperクラスターサーバー上で直接動作する専用のJavaベースのGUIクライアントアプリケーションに(例えば、SSH X11転送またはVNCセッションを介して)接続する必要がなくなります。

 

GUIサーバーとは

LKWMCのGUI(Graphical User Interface)部分をWebアプリケーションとして提供します。
また、LKWMCのGUI上で行った各種操作の命令をLifeKeeperクラスター上の別のサーバーへ転送する機能を持っています。

 

REST APIサーバーとは

LifeKeeperコアの各種操作・リソース管理などの機能をWeb APIとして提供します。
LKWMCを利用する際には、LifeKeeperクラスターを構成する全てのサーバー上に同一のバージョンの[REST APIサーバー]がインストールされている必要があります。

 

インストールについて

インストール方法

対象ノードにインストールスクリプトを格納し、実行すればOKです。

# /lkwmc/sios-lkwmc-1.2.0/install
Installing LifeKeeper Web Management Console (LKWMC) v1.2.0...
-- Performing pre-installation checks...
-- Installing supporting files...
~~以下省略~~
Starting LifeKeeper Web Management Console...
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/lifekeeper-wmc.service → /usr/lib/systemd/system/lifekeeper-wmc.service.
Done
Note: LifeKeeper Web Management Console must be installed on all servers in the LifeKeeper cluster.
To connect to the LifeKeeper Web Management Console from a web browser:
https://xxxx:5110
#

上記のような出力がされます。

インストールが成功したことを確認するには、以下のコマンドを用いて確認できます。
lifekeeper-apiサービスとlifekeeper-wmcサービスが正常に実行されている(出力結果がある)ことを確認します。
# systemctl status lifekeeper-api
# systemctl status lifekeeper-wmc

 

起動と停止について

lifekeeper-apiおよびlifekeeper-wmc systemdサービスは
REST APIおよびGUIサーバーパッケージの初期インストール時に起動され、有効になります。
それらのサービスが有効になると、サーバーの再起動時にsystemdによって自動的に再起動されます。

systemctlコマンドを使用して、上記サービスを停止したり、
システムの再起動時にサービスが自動的に再起動することを無効化することができます。

コマンド詳細は以下のサイトに記載がありますので、ご参照ください。
 

起動方法

インストールが完了しましたら、Webブラウザーのアドレス欄に、
下記を入力することでLKWMCの画面が表示されます。

https://{該当ノードのIPアドレス・ホスト名}:5110/lkgui/#/

 

各項目解説

セットアップが完了しましたら、各項目で設定を入れていきます。
今回は各項目ごとの解説を行っていきます。
こちらが項目の一覧となります。
 

コミュニケーションパス

コミュニケーションパスとは、各ノード間でお互いの状態等の情報をやり取りするための経路になります。
コミュニケーションパスの項目では、コミュニケーションパスの作成、フェイルオーバーする際のプライオリティの設定、ステータスの確認をすることが可能です。
 

プロパティー(サーバー)

ノード情報やLifeKeeperのバージョン確認などのパラメータを確認できます。
また、オペレーション>プロパティ-の編集 から各種情報の修正も可能です。
 

サインイン状況

各ノードのサインイン状況が確認できます。
なお有効期限と記載されているのは、ノードにインストールされているLifeKeeperライセンスの有効期限やLKWMCの有効期限ではなく
対象ノードにサインインした時間を表記しているようです。
 

リソースツリー

各リソースの状態(どのノードがPrimaryであるかや、ステータスがALiveかDeadであるかなど)の確認を視覚的にわかりやすく確認できます。
また、リソースの作成/削除やスイッチオーバー/スイッチバックの動作、リソースの依存関係などの各設定を「オペレーション」から設定・操作が可能となります。
 

プロパティー(リソース)

各ノードの各リソースの設定値を確認できます。
リソース項目の「▼」にて確認したいリソースを選択し、そこからマウントポイントやステータスなどの情報を確認できます。
また、オペレーションからプロパティーの修正をすることも行えます。
 

ログ

ローカルサーバーの箇所で確認したいノードを選択し、各ノードのログを確認できます。
フォントサイズやログ出力の行数を調整できます。
また、検索窓より、確認したい内容のログの検索も行えます。
 

ライセンス

インストールされているライセンスについて確認できます。
ライセンスタイプに併記される情報は以下の種類があります。
UNLICENSED LifeKeeper Coreのライセンスが適用されている状態
EVAL 評価版ライセンスが適用されている状態
PERMANENT オプションRecovery Kitのライセンスが適用されている状態
NEEDED オプションRecovery Kit のライセンスが適用されていない状態
以上がLKWMCの設定項目になります。
 

最後に

今回はLifeKeeperの管理コンソールである「LKWMC」について解説をしました。
実際の管理画面を見たことが無かった方や、これから利用を検討している方に操作するイメージを持っていただければ幸いです。

LifeKeeperに関してより詳しい情報をお求めの方は、下記バナーを通じてお問い合わせください。

 
 
 
著者について

SCSK株式会社
基盤ソリューション事業本部
テクノロジーサービス部 第一課

痛風になりそうな食べ物が好きです。

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