2025年10月9日から10日の2日間、ラトビアの首都リガで開催されたZabbix Summit 2025に初参加してきました。今年はZabbix SIAが設立されて記念すべき20周年。そんな節目の年に、世界中から集まった監視のプロフェッショナルたちと交流し、Zabbixの最新動向を学ぶ貴重な機会を得ることができました。
SCSKとしては、シルバースポンサーとして協賛を行い、
本記事では、2日間にわたるカンファレンスで得た知見や印象に残ったセッションについて、レポートします。
Zabbix Summitとは
Zabbix Summitは、オープンソース監視ソリューション「Zabbix」の年次カンファレンスです。Zabbixの開発元であるZabbix SIAが主催し、開発者、システム管理者、ネットワークエンジニアなど、世界中から監視に携わるプロフェッショナルが集結します。
今年の開催概要
- 開催地: Radisson Blu Hotel Latvija, リガ、ラトビア
- 期間: 2025年10月9日〜10日(2日間)
- トラック: 複数のステージで同時進行のセッション、ワークショップ
会場となったRadisson Blu Hotel Latviaは、リガの中心部に位置するホテルで、広々としたカンファレンスルームとラウンジスペースが印象的でした。
今年は20周年記念ということもあり、会場には歴代バージョンの変遷を示す展示や、コミュニティの成長を示すインフォグラフィックスが飾られ、20年の歴史の重みを感じさせる雰囲気でした。

セッション/ワークショップ
会場ではいろいろなセッションが開催されるのですが、その中のごく一部を紹介します。
当日のセッションは、こちらより確認ください。当日の動画や資料が公開されています。
(1)Zabbix 8.0: A New Chapter in Monitoring
カンファレンス初日の基調講演は、Zabbix創設者でありCEOのAlexei Vladishev氏による発表でした。
これまでのZabbixの歩み、先日リリースされたZabbix Academyそして、2026年1Qリリース予定のZabbix8.0の話がありました。
Zabbix 8.0では、CEP(Complex Event Processing)/APM&OpenTelemetry+AIを活用して、例えば1つの処理の
フローの中でどの処理がボトルネックになっているのか、ヴィジュアル的にわかるようになるようです。
また、モバイルアプリ対応として、複数のZabbixサーバ/ZabbixCloudを統合して閲覧できる機能もリリース予定とのこと。
その他にもいろいろと話がありました、詳細はこちらを確認ください。
(2)Develop Your Own Widget
Zabbix Summitでは、メインセッション以外にDev Trackという開発者向けのセッションも同時進行で開催されており、
その中で、ウィジェットの開発に関するセッションに参加してきました。
ウィジェットを作成する際の構造についての基本的な説明や登壇者のAndrejs Verza氏のGithubで公開されている
ウィジェットを使って実際にコードを書いて作ってみるハンズオンを実施しました。
(3)Troubleshooting Zabbix Perfomance and Configuration Issues with Diaginfo
こちらはメインセッションとは別のワークショップで開催された内容になります。
こちらもハンズオンのセッションで、実際のデモ環境を使用して、Zabbixサーバに
負荷をかけ、実際にどの処理がその負荷の原因(どのLLD処理、HistoryCacheなど)となっているのかを
DiagInfoを利用して調査する方法を学びました。
環境によって、以下のコマンドを実行し、ステータスを確認するという感じです。
zabbix_server -R diaginfo=historycache
zabbix_server -R diaginfo=preprocessing

登壇
Zabbix×AI Agentについて話をさせていただきました。
AI Agentを利用して、運用効率できないかという視点で、監視情報の登録や障害検知した際の
障害の原因/対策の支援などをAIを活用できるかという内容で発表しました。
結論は記載しませんが詳細はこちらをご覧ください。
今回は、初のZabbixSummit参加で、初の英語でのプレゼンということで、不安も多かったですが、
終わってから参加者からのフィードバックなど多くのことを得たと思ってます。
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最後
今回、ZabbixSummitに初めて参加しましたが、Zabbixの活用例、次のZabbixに実装される機能についての情報や
カスタマイズ方法をハンズオンで学べるとても魅力的なイベントでした。
場所は遠いですが、来年も参加できればと考えています。

参考
弊社ではZabbix関連サービスを展開しています。以下ページもご参照ください。
★SCSK Plus サポート for Zabbix★
★YouTubeに、SCSK Zabbixチャンネルを開設しました!★
★Xに、SCSK Zabbixアカウントを開設しました!★



