こんにちは!
Catoクラウド 技術担当の中川です。
この記事はCatoクラウドのPoCの進め方をご説明する記事になります。
SCSKはこれまで多くのお客様へPoCのご支援をさせていただきました。
この記事ではそれらの実績をもとに、PoC前に準備しておくべきことから、PoCのよくある検証項目、困ったときの対処方法までご紹介しています。
また検証項目のご説明は、TechHarmonyで私たちが作成してきたブログを引用しリンク集のような記載にしています。
気になる機能は随時各リンクへアクセスください。
Step0 PoCを始める前に
PoC概要
PoCの概要としては、以下のようになっています。期間やライセンス数にご注意いただければと思います。
- 期間:30日
- モバイルユーザ:5ライセンス ※1ライセンスにつき端末3台まで利用可能
- Cato Socket X1500:1台 ※原則1台ですが、台数調整は可能
- Siteの帯域:上限なし ※接続回線に合わせて設定
- セキュリティオプション:すべて利用可能
PoC構成
PoCのよくある構成例
CatoクラウドのPoC構成についてCatoクラウドでのPoC実施において、本番通信に影響を与えずにテストを行うためのネットワーク構成をご紹介します。よくあるネットワーク構成を例に、Cato Socketの設置位置やルーティング設定を解説します。
既存のNW環境にSocketをどのような構成で検証したらいいのか、上記ブログで詳しくご紹介しています。
PoC期間は30日間しかなく、普段の業務と併行して検証いただくケースも少なくないと思います。
PoCを始める前に、構成や検証予定の項目を事前によく決めておくことが重要です。
Socketのスペースを確保
構成が決まったら、拠点でSocketの設置スペースを確保します。
Socketのサイズは次の通り2パターンあります。どちらの貸し出しになるかは選択いただけませんので、ご容赦ください。
- W165mm x D105mm x H43mm (X1500)
- W180mm x D130mm x H30mm (X1500B)
検証用端末を準備
検証用端末(PCやスマートフォン)の準備もお忘れなくお願いします。
Socket配下に接続する端末と、Catoクライアントをインストールして拠点外から接続する端末が必要です。
※両方同じ端末でも問題ございません
Catoクライアントは、他のVPN・リモートアクセスソフトと競合し、正常に動作しない場合がございます。
Catoクライアントをインストールする端末では、事前にアンインストールをお願いします。
また、拠点外からのインターネット接続環境(自宅回線、モバイルルータ、テザリング等)も準備ください。
Step1 いざCatoクラウドへ接続
Step0の前準備が終わったら、いよいよPoC開始です!
Socketの接続とモバイル接続
まずはCatoクラウドへ接続するところからです。
はじめの一歩を参考に、Socketを使ったSite接続とモバイルユーザの接続から行いましょう。
Site接続とモバイル接続
Catoクラウド はじめの一歩Catoクラウドのテナント開設後、テストユーザ・テスト拠点をCatoクラウドへ接続するまでの流れを紹介します。
vSocketで接続
Site接続でvSocketを利用される場合には、FAQサイトへご契約社様のアカウントでログインいただき、下記のFAQにて提供している手順書をご参考ください。
なお、AWS vSocketの構築方法は近日中にTechHarmonyでも公開予定です!
vSocketの構築
よくあるご質問 | SCSK株式会社よくあるご質問 | SCSK株式会社 よくあるご質問 | SCSK株式会社よくあるご質問 | SCSK株式会社
モバイルユーザのプロビジョニング
モバイルユーザを手動ではなく、プロビジョニングで作成してみたい場合には下記のブログをご参考ください。
Entra IDとの連携
【Catoクラウド】SCIMプロビジョニングでユーザを作成・管理するSCIMプロビジョニングによるユーザ作成・管理について、注意点も含めて紹介いたします。LDAP連携
【Catoクラウド】ADからユーザをプロビジョニングしてみたCatoへADからLDAP連携でユーザをプロビジョニングする際の手順と注意点をまとめております。
CMAの見方
Catoの管理コンソールをCMAと呼びますが、CMAの見方・使い方を解説した記事もありますので不明点があればこちらもご参考ください。
CMA(Catoの管理コンソール)解説
【入門編】Catoの管理画面 Cato Management Application(CMA)を解説!Catoクラウドの管理画面 Cato Management Application (CMA) を実際の画面を交えて見方と主に使用する項目について紹介していきます。
STEP2 ネットワーク設定とログの確認
ネットワーク設定
各リソースへ接続テストされる際に、必要となる可能性のある設定が2つあります。
社内ドメインへのアクセス
1つは社内ドメインにあるリソースです。
CatoではデフォルトのDNSが設定されており、社内ドメインのサイトを名前解決するには追加で設定が必要です。
PoC時に社内ドメインのサイトへ検証される場合は、下記ブログのDNS Forwardingの項でご紹介している方法で追加ください。
社内ドメイン接続用のDNS設定
CatoクラウドのDNS設定についてCatoクラウドのDNS設定について網羅的に解説します。
固定IP制御しているSaaSへの接続
もう1つは、送信元IPを固定してアクセスする必要があるSaaSなどです。
Catoでは、グローバルの固定IPをお客様テナントで取得できます。固定IP取得の仕方、ルーティングの仕方などは以下ブログをご参考ください。
固定IPで制御しているSaaSへの接続
CatoクラウドにおけるEgress IP(送信元IP、出口IP)についてCatoクラウドにおけるEgress IPについて解説します。
ログの確認
各リソースへアクセスできるようになりましたら、CMAでログを確認してみましょう。
Catoクラウド導入後の日々の運用は、イベントログから調査することになります。ぜひPoC時に使い慣れておくことをオススメします。
ログの確認
Catoクラウド Eventsの確認方法CatoクラウドのEvents画面の見方、ログの絞り込み方について解説します。 【Catoクラウド】イベントログ(Events)確認方法・2025年版Catoクラウドでのイベントログ(Events)の確認・調査方法を解説する記事です。2025年5月までに追加された、便利な機能更新も含めて紹介してまいります。
STEP3 セキュリティ機能を使ってみる
テストしたいリソースへ接続確認できましたら、セキュリティ機能を使ってみましょう。
PoCでは、本番導入時には有償のセキュリティオプションがすべて利用できます。検証しておかない手はありませんね。
PoC時点では使う予定がなくても、本番導入後に追々、セキュリティ対策が必要になることも多くございます。
是非この機会にお試しください!
セキュリティ機能
セキュリティ機能ごとにブログのご用意があります。各ブログをご参考の上、検証いただければと思います。
Firewall
CatoにはInternet FW、WAN FW、LAN FWの3種類の機能が用意されています
CatoクラウドのFirewall機能についてCatoクラウドのFirewall機能について解説いたします。Threat Prevention
Threat Preventionには、「Anti-Malware」「次世代Anti-Malware(NGAM)」「IPS」の3機能があります
【Catoクラウド】Anti-Malware・IPSの操作方法と挙動についてCatoクラウドのセキュリティ機能のうち、Threat Preventionオプションにて提供されるAnti-MalwareとIPSについて詳しく紹介いたします。CASB
クラウドアプリケーションに対する操作の可視化・制御をする機能です
CatoクラウドのCASBについてCatoクラウドのセキュリティオプション CASB について解説します。 CASBの制御って何をしたらいいの? ~ルールの設定例CASBでの一般的なクラウドサービス制御ルール例をご紹介します。DLP
CASBをベースとして、アプリケーション制御に追加するデータおよびコンテンツの検査を行う機能です
CatoクラウドのDLPについてCatoクラウドの情報漏洩対策にあたる「DLP」について紹介していきます! DLPって具体的に何ができるの? ~ルールの設定例データ持ち出し対策のひとつである、Data Loss Prevention(DLP)の設定例をご紹介します。
デバイス制御
モバイルユーザに対するデバイスの制御です。
すべての機能が無償でご利用でき、特にAlways-Onは多くのお客様にご利用いただいている機能です。
Always-On
端末が常時Catoクラウドを必ず経由するようにする機能です
CatoクラウドのAlways-Onを試してみたCatoクラウドで「Always-On」を試してみました。設定方法~動作検証までやってます。 Cato クラウド Always-On の新機能を徹底解説! ~2023.11のアップデートについて~2023年11月にアナウンスされた Cate クライアント Always-On のアップデート情報です。デバイス証明書認証
指定した電子証明書がインストールされている端末からのみ、Catoへの接続を許可する機能です
Catoクラウドでのデバイス証明書認証についてCatoクラウドでのデバイス証明書認証の設定方法、エラー事例をご紹介します。デバイスポスチャー
ウイルス対策ソフトやパッチ管理ソフトなど、特定のセキュリティソフトがインストールされている端末からのみ、Catoへの接続を許可する機能です
CatoクラウドでDevice Postureを利用したいDevice Postureの簡単な設定例と動作検証結果をご紹介します。
困ったときは
上記の通り、TechHarmonyではたくさんのCato機能をご紹介していますが、解決しない事象が発生することもあると思います。
そんな時は、SCSK、Catoそれぞれが提供している以下のサポートをぜひご活用ください。
SCSKがご提供するサポート
SCSKでは以下のサポートをご提供しています。コンテンツの拡充、機能拡張を随時行っておりますのでぜひご活用ください!
FAQサイト
よくあるご質問 | SCSK株式会社よくあるご質問 | SCSK株式会社これまでのご支援実績をもとに様々な問い合わせにお答えしています。
SCSKでPoCをご契約いただきますと、ご契約者様用のアカウントを発行させていただきます。ご契約者様用のFAQでは、詳しい仕様の確認や手順書のダウンロードが可能です。AIチャットボット
「SCSK Cato クラウド AI チャットボット」をリリースしましたSCSKが開発した「Catoクラウド AIチャットボット」の機能・利便性・導入効果をご紹介します。CatoのKnowledgeBaseおよび、FAQサイト、TechHarmonyを情報源として、チャット形式でお問い合わせに回答します。
Youtube動画リンク集
よくあるご質問 | SCSK株式会社よくあるご質問 | SCSK株式会社トラブル事例やセキュリティ機能を動画形式でご紹介しています。
特に、よくいただくお問い合わせを以下にピックアップしてみました。
最初につまづきやすい事例をご説明していますので、お困りの際はまずはこれらのサイトからご確認いただければと思います。
Catoクラウドで接続したときのみ、特定のWebサイトが表示できない
特定Webサイトへのアクセスができない | よくあるご質問 | Cato Cloud ケイトクラウド - SCSKCatoクラウド経由で、特定のWebサイトへアクセスができないことがあります。Webブラウザによりエラー内容は異なりますが「403 Forbidden」「このページは動作しておりません」「アクセスしよ...Catoクラウドで接続したときのみ、特定のWebサイトで証明書エラーが表示される
TLS Inspection 除外について | よくあるご質問 | Cato Cloud ケイトクラウド - SCSKTLS Inspection機能をOnにすると、Catoクラウドで暗号化通信(HTTPS)を復号化して各種セキュリティチェックを行い、Catoの証明書を用いて暗号化を行うため、クライアントには、Catoのルート...Catoクライアントが繋がらない
Catoクラウド トラブルシュート ~Catoクライアントが繋がらないお悩みの方へ~Catoクラウドをご利用いただいてるお客様から、よくいただくご質問に「Catoクライアントが繋がらないです」といったお問い合わせを頂きます。対処法や問題の切り分け方をご紹介いたします。
Catoが提供するサポート
Cato社が提供しているサポートは以下の2つがあります。
Cato社へお客様から直接お問い合わせすることも可能ですが、英語のみでの問い合わせになることにご注意ください。
また、弊社のAIチャットボットとは別に、Cato社提供のAI機能がございます。
Cato社へのチケットによる問い合わせ ※問い合わせ言語は英語のみ
Cato Networksへの問い合わせ、調査依頼方法について | よくあるご質問 | Cato Cloud ケイトクラウド - SCSKCatoクラウド利用時にトラブル等が発生した際は、Cato Networks社のサポートへ直接問い合わせや調査を依頼することが可能です。Cato社のサポートとのやり取りは、すべて英語となります。日本...CatoのAIアシスタント ※情報源はKnowledgeBaseのみ
【Catoクラウド】新機能「AIアシスタント」がリリースCatoクラウドより、2025年1月6日のアップデートにてAIアシスタントがリリースされました。AIアシスタントの実際の使用感や回答精度などについて記載しています。
最後に
いかがでしたでしょうか。
ご覧いただいた通り、Catoでは様々な機能がありますので、PoCでは特に気になる機能からピックアップして検証いただくことをオススメします。
また、SCSKでのPoCご支援では、これまでの多くのご支援実績に基づいたサポートと、FAQサイトやAIチャットボットなどをご提供させていただきますのでご安心してご依頼いただければと思います!