こんにちは。最近、認定資格更新の波に追われグロッキー状態なSCSKの山口です。
「やる気に満ち溢れてたあの頃を思い出そう。」というわけで、今回はGoogle Cloud認定資格に初めてチャレンジする方向けのブログを、あの頃を思い出しながら書こうと思います。
ついでに、自分が更新の波を乗り切るための弾みにしようという魂胆です。
それではさっそく内容です。
Google Cloud認定資格一覧
執筆時点(2025年8月)の認定資格一覧です。
正式名称 | 略称(※大文字部分をとってます) |
---|---|
Cloud Digital Leader | CDL |
Generative AI Leader | GAIL |
Associate Cloud Engineer | ACE |
Associate Data Practitioner | ADP |
Associate Google Workspace Administrator | AGWA |
Professional Cloud Architect | PCA |
Professional Cloud Developer | PCD |
Professional Cloud DevOps Engineer | PCDOE |
Professional Data Engineer | PDE |
Professional Cloud Database Engineer | PCDE |
Professional Cloud Security Engineer | PCSE |
Professional Cloud Network Engineer | PCNE |
Professional Machine Learning Engineer | PMLE |
多すぎてせっかく湧いたやる気が減りそうですが、Google Cloud認定資格の「入門編」のこのブログでは、
Cloud Digital Leader | CDL |
Associate Cloud Engineer | ACE |
にのみフォーカスします。
どれから受ける?
このブログを見てくれている方は技術職の方だけでなく営業職の方も見てくださっていると思います。
また、技術職の中でもベンダー資格がそもそも初めての方、他ベンダーの資格にチャレンジしたことある方、と状況が様々だと思うので、今日はできるだけ細かく場合分けします。
できるだけ細かくといいましたがこれが限界でした。
やっぱり最初の分岐が大事です。ちょっとでも「受けてみようかな?」と思った方は、是非このブログ読んでチャレンジして頂きたいです。やる気がまだ1%もない。という方も(もしかすると)このブログでやる気が湧くかもしれないのでぜひ最後まで見ていってください。
どんな資格?
受ける資格を決めたら次に気になるのは試験の詳細と内容です。
まずはそれぞれの試験情報です。
試験情報
CDL | ACE | |
---|---|---|
試験時間 | 90分 | 120分 |
登録料(≒受験料) | $99(税別) | $125(税別) |
言語 | 英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語 | 英語、日本語、スペイン語、ポルトガル語 |
試験形式 | 50~60問の多肢選択式 | 50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式 |
実施方法 |
|
|
有効期間 | 3年間 | 3年間 |
この2試験に限らずですが、Google Cloudの認定資格試験は基本的に50 ~ 60 問の多肢選択(複数選択)式です。
問題量がそこまで多いわけではないので、見直しまで完了したら試験時間を待たずに終了できます。
私はテストセンター受験派なのですが、120分の試験時間をフルで使ったことはなく、だいたい60~90分くらいで完了して帰ります。
そしてなんと、受験後すぐに合否がわかります。(落ちても精悍な顔つきで会場出ましょう。。。そして帰宅して泣きましょう)
正式な合否のメールは後日届きます。ただ、何度も試験受けていますが、私の経験で言うと、受験後わかる結果が覆ったことは一度もないです。
では、出題される内容を紹介していきます。
出題内容:CDL
Google Cloudの最も基礎的なレベルの資格であり、非技術者向けのビジネス寄りの内容が中心です。
クラウドの概念から始まり、Google Cloudのサービスがビジネス課題をどのように解決するか、デジタル変革(DX)の基本原則について問われます。
デジタル変革の基本原則って何?となると思います。(私もなりました)
一般的に重要とされる、いくつかの基本的な原則を書いておきます。基本的にこれに則った回答が正解なことが多いです。
- 顧客中心主義:デジタル技術を活用して、顧客のニーズや行動を深く理解し、より良い体験を提供することを最優先とします。
- データ駆動:収集・蓄積されたデータを活用して、意思決定を行います。
- アジャイル:変化の激しいビジネス環境に迅速に対応するため、小規模な改善を短期間で繰り返し行います。
- 文化・風土の変革:デジタル技術を使いこなすための組織文化と従業員のマインドセットを変革します。
例えば、クラウド活用しようとしてるのに「手動でやってやるぜ、」みたいな力業な回答は間違いである可能性が高いです。
このように一般的な内容も問われますが、もちろんGoogle Cloudのサービスについてたくさん問われます。
最低限、「なんとなくどんなサービスかわかる」状態になっておいたほうが良いサービスをまとめておきます。
サービスカテゴリ | 主なサービス |
---|---|
コンピューティング | Compute Engine (GCE) App Engine (GAE) Cloud Functions (CF) |
ストレージ | Cloud Storage (GCS) Cloud SQL BigQuery |
ネットワーキング | Virtual Private Cloud (VPC) Cloud Load Balancing (CLB) |
セキュリティと管理 | IAM (Identity and Access Management) Cloud Logging / Cloud Monitoring |
AI・機械学習 | Vertex AI |
ビッグデータ | BigQuery Dataflow |
API管理 | Apigee |
同じサービスカテゴリで複数のサービスがある場合は、ユースケースや要件に合わせてサービスを選ぶ必要があります。
出題内容:ACE
CDLと比較すると、Google Cloudのリソースを実際に構築・運用する能力が多く問われます。
そのため、各サービスの機能や、コマンドラインでの操作方法、設定項目など、より具体的な知識が必要です。CDLの内容に加え、より深く、そして広範なサービスを理解する必要があります。
頻出のサービスは下記です。
サービスカテゴリ | 主なサービス |
---|---|
コンピューティング | Compute Engine (GCE) Kubernetes Engine (GKE) App Engine (GAE) Cloud Functions (CF) |
ストレージ | Cloud Storage (GCS) Cloud SQL Cloud Spanner BigQuery Memorystore |
ネットワーキング | Virtual Private Cloud (VPC) Cloud Load Balancing (CLB) Cloud DNS Cloud CDN |
セキュリティと管理 | IAM (Identity and Access Management) Cloud Logging / Cloud Monitoring IAM Cloud KMS |
管理ツール | Cloud Shell Cloud SDK gcloudコマンド |
デプロイ・CI/CD | Cloud Build |
CDLの頻出サービスとあまり大差ないように見えますが、その分、各サービスを深堀した内容が問われるので注意が必要です。
少しでも心配な方は、CDL→ACEと着実にステップアップしていくことをお勧めします。
そして、このブログでは深く触れませんが、ACEが取れるならプロフェッショナル資格の「Professional Cloud Architect(PCA)」に必要な知識のほとんどが身についているはずです。
内容もかなり重複しているため、ACEが取れたらすぐPCAを受験することをお勧めします。
どう対策する?
受ける資格を決めたら早速対策を始めましょう。
私がいつもやっている対策は下記です。どの試験の時も概ね共通しています。
順番通りに書きます。
公式ドキュメントを見る
CDLで言うと、下記のサイトです。
このページで何するかというと
- 必要な知識分野
- 試験ガイド読み込む
- わからない単語、用語を一通り調べてみる
- 模擬試験を受ける
の三つです。
必要な知識分野
CDLの公式ドキュメントを見ると、ページの上部に
という記載があります。
この情報から実際に私が読み取る情報は、
- AIも出るんか
- インフラ、データ、アプリ全部出るんやな
- セキュリティと運用も抑えとくか
です。ここでドキュメントばかり見て時間を食うのももったいないのでこのくらいで次に行きます。
試験ガイドを読み込む
次に試験ガイドです。CDLのガイドは下記です。
なんだか長いPDFで見るの疲れそうですね。
ただ、先ほど見た知識分野の出題割合とかの情報があるので、有益な情報が多いです。
2,3年前の私はここを頑張って一通り見ていましたが、NotebookLMで簡単に要約と知りたい情報の抽出ができます。
NotebookLMのデータソースとして試験ガイドを食わせることで、ガイド内の情報から効率よく情報収集すること可能になるので個人的にかなりおすすめです。
わからない単語、用語を一通り調べてみる
試験ガイド内でわからなかった単語、用語を調べます。
ここでもNotebookLMが大活躍します。
模擬試験を受ける
ここまで来たら、思い切って模擬試験を受けてみましょう。
本番の試験に近い問題が多く出題されるので、雰囲気をつかむことができます。
Google Formで問題に回答する形なので、スマホ一つで移動中にも簡単に受験することができます。
回答完了後、登録したメールアドレス宛にすぐに結果が届くので、復習しましょう。
ここまで来たら、ある程度戦える力がついていると思ますが、できるだけわからない単語をなくした状態で試験に臨むことを個人的に強くお勧めします。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
無事合格出来たら、数日以内にGoogleより公式のデジタルバッチが付与されます。自慢しまくりましょう。
このブログが、皆さんの“Google Cloud 認定エンジニア”としての第一歩の一助となれれば幸いです。